2008/04/15(火)デジカメをカラーメーター代わりに
撮ったその場でパソコンに入れて、モニターで確認するのは不正確なやりかたです。モニターの色調整がきちんとできていれば、ある程度は識別できますが、普及品の液晶モニターでは難しいですね。
数年前まで出ていたブラウン管式のCRTか、ナナオの数十万円する液晶モニターなら、カラーセンサーを使って正確な色調整ができますが・・・
ある程度正確な色温度調整をするなら、テスト撮影時に標準反射板を使います。反射率18%のニュートラルグレーの板です。露出計メーカーのSEKONICや、プロ機材の銀一から発売されています。
標準反射板を一緒に撮影しておいて、パソコンの画像処理ソフトを使って読み込みます。Adobe社のPhotoshopが有名ですね。
スポイトツールで標準反射板のグレーをチョイスして、色のバランスを確認します。RGBの各色が同じ数値で並んでいたら、ニュートラルグレーが正確に表現できていることになります。
数値がいくつであるかは大きな問題ではありません。数値が揃っているかどうかが重要です。8ビットカラーの場合、RGB各色が0,0,0なら真っ黒、255,255,255なら真っ白で、その間(例えば198,198,198)がグレーです。
スタジオでの「ブツ撮り」なら、この方法でもよいですが、人物撮影や野外での撮影には不向きです。
とりあえず撮影しておいて、あとで画像処理ソフトを使ってネチネチ色補正をすることになるんでしょうね。
2008/04/14(月)高いカラーメーター
カメラメーカーの専用ストロボではなく、スタジオ用のストロボを使いました。ホワイトバランスがオートのままでは、不都合が生じます。とりあえず、デーライト(5500K)に固定しておいてからテスト撮影します。
「おい、ちょっと黄色くないかい?」といったら、「どれどれ」とカラーメーターを出してきて、「お、4900ケルビンか・・」との返事。スタジオのストロボ照明は、大抵5100-5300Kくらいです。色温度が少し低くなっていました。
カメラの色温度を固定して、あとはバッチリです。
こんなに色温度がズレているのに、いままでどうやってたんでしょうね。
リバーサルフィルムを使ってスタジオで撮影する場合は、補正フィルターが必須です。エマルジョンナンバー(乳剤番号)によって、2.5%から5%程度のCCフィルターをかけて補正します。(プロラボから乳剤番号と補正値のデータが提供されています)
フィルター補正が常態のスタジオですから、22ミレッド程度の差ならLBB2をかけるだけのことです。でも、レンズの前につけるフィルターは、できるだけ枚数を少なくしたいので、光源を補正したほうがよいと思います。
カラーメーターは便利ですが、お値段は立派です。
現在販売されているkenkoのKCM-3100は、\178,500です。フラッシュメーターの上位機種KFM-2100が\73,500ですから、10万円以上高いですね。
とても素人が手を出せるシロモノではありません。
色温度がズレている旧タイプのカラーメーターでも、持っていないよりかはいくぶんマシかもしれませんね。
2008/04/13(日)カラーメーターの話
カメラ雑誌に「ニコン貯金」なんて広告が載っていた時代もありました。当時の月給では買えないくらい一眼レフは高嶺の花でした。いまでは1ヶ月の給料で買えないカメラは、一部の高級機を除けばありません。
露出計のなかに「カラーメーター」と呼ばれる機種があります。明るさを測るだけでなく、色温度や色の偏りを測る機能がついています。
写真撮影を職業にしているひとでも、カラーメーターを持っていることは稀です。リバーサルフィルム中心のコマーシャル系くらいでしょう。
国内で使われていたカラーメーターは、ミノルタ製が多かったですね。コニカミノルタがカメラ市場から撤退して、入手できなくなるのでは・・と心配したプロもいました。
現在は、ケンコーからOEM品が販売されています。よかったですね。
ミノルタブランドの露出計は、カメラ事業を引継いだSONYが、修理も請け負っています。ひとまず安心・・といいたいところですが、旧型のカラーメーターは、難しいみたいです。
手元にあるⅡ型は、400ケルビンほどズレています。コニカミノルタへ修理に出したので、直っているものだと思い込んでいました。
「何回出してもダメだ!」と修理に不満をいうプロがいたので、ひょっとしたら・・と調べてみると、やっぱり400Kズレたままです。(修理代、返せ!)
どうやら、修理のウデが悪いというよりも、Ⅱ型そのものが不安定のようですね。
ずいぶん前に修理に出してから、ほとんど使っていないくらいですから、ズレたまま放置してあります。写真でメシを食べているのなら、新型に買い換えてもいいですが・・・