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2009年03月09日の記事

2009/03/09(月)お中元のビールは上げ底?

 缶ビールの写真を撮るときに、プルキャップの位置にまでこだわるのが、一流のプロの仕事だと指摘しました。
 では、箱に入ったギフト用の缶ビールは、そのままで撮れるのでしょうか?

 お中元のギフト用カタログに載っている缶ビールは、実は上げ底になっています。そのまま撮ると、奥に引っ込んだ感じで写るからです。
 指紋がつかないように手袋をして、すべて取り出してから、スペーサーを入れて商品を上に浮かせます。その状態では上蓋がきちんと閉まらないのですが、そのくらいでちょうど目で見た感じに写ります。

 実際にギフトカタログを注意深く見てみると、確かにほとんどの商品が下箱よりも上に出ているのがわかります。これで正常に見えるというのは不思議ですね。

 商品撮影では、セットした撮影台に、次々と商品を差替えて撮ることを「置き撮り」といいます。ただ商品の箱を置き替えるだけのように思いますが、すべて手を加えてからすげ替えるので、手間が掛かります。

 商品撮影を自社で内製化する企業が増えています。撮影を担当する社員が、果してこうしたテクニックを知っているかどうかは疑問です。プロに頼むと高いのは、伊達にメシを食っているわけではないからです。

 フィルム時代には、スタジオでの商品撮影に、クライアント側の担当者が立ち会うことがありました。このとき、気の利く担当者なら、プロのテクニックをつぶさに見て、要点を押さえられたはずです。
 まさかデジタル時代になって、クライアント側で撮影することになるとは思わなかったから、プロも油断をしていました。

 いまごろ のこのこと、撮影の仕方を教えてもらいに行っても、だれも相手にしてくれないでしょうね。
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