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2009年03月21日の記事

2009/03/21(土)光り物の商品撮影

 自動車などの大きな被写体でなくても、表面に光沢のあるものは、周りの情景が映り込みます。小さいからといって、侮れません。
 料理の撮影では、スプーンやフォークがその代表格です。

 全体をディフューザーで覆って撮影すればいいわけですが、料理のメニューを次々替えて撮るのには不便です。
 普通は、ダーリングスプレーを使って、金属表面の照りを抑えます。ダーリングスプレーは、細かいパラフィン(蝋)の粒を吹き付けるボンベで、プロ機材のショップで売っています。
 フランス製とアメリカ製で、粒子の大きさが違う・・とかいう話をしているプロがいました。確かフランス製のほうが細かい・・と言っていた記憶があります。好みの問題ですが・・・

 昔、ゴルフ道具の撮影を頼まれて、安請け合いしたはいいけど往生した写真屋がありました。ゴルフクラブの撮影を簡単に引き受けるとは、怖いもの知らずの典型です。アイアンセットなんかは最悪ですね。
 撮影結果はNGで、くたびれもうけだったとか・・・
 受けるほうも受けるほうですが、頼んだほうにも責任があります。街の写真屋で撮れるシロモノではありません。経費をケチって安く済まそうとしたスケベ根性がアダでした。

 光り物は、商品撮影のなかでは難物の代表格です。平面的な包丁なんかは、比較的簡単な部類に入りますが、日本刀のように曲線的な刃物は、素人では撮れません。
 刀剣の撮影は、それ専門のカメラマンがいて、特殊な箱に入れて撮影するそうです。撮影現場には、クライアントでも入れてもらえないとか・・・

 知ってしまえば簡単な原理でしょうが、それが知れてはオマンマの食い上げです。写真師は手品師と似ているところがありますね。
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