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2009年04月03日の記事

2009/04/03(金)写真集はデジカメが有利

 銀塩写真にこだわりのある写真館でも、スタジオ撮影でデジタルカメラを使うようになりました。フィルムと併用しているスタジオもあります。

 スタジオ写真でデジタル式が普及したのは、写真集を勧めるようになったからです。フィルムでの撮影は、画像を一旦デジタル化する必要があります。
 自家処理用のプリンターを持っているところは、比較的簡単にデジタルデータ化できますが、そうでない場合は外注するか、フィルムスキャナで取り込まなければなりません。デジタルカメラで撮影すれば、最初からデジタルデータです。

 子供写真館やブライダルフォトの世界では、台紙貼りの写真よりもデザインアルバムに人気があります。写真集は金額が高いので、売上アップにつながります。お客のニーズと業者の商魂が相乗効果となって、急速に広まりました。
 全国チェーンの子供写真館は、昨年のうちにデジタル化を済ませ、いまではすべてデジカメで撮影しています。

 撮ったその場でプレゼンする子供写真館は、デジタル化のメリットが大きい業態です。お客の熱が冷めないうちにセレクトさせることで、売上を伸ばしてきたからです。
 デジカメの導入で、街の写真館でもその場でプレゼンするところが増えてきました。日にちをおいてプルーフ(ベタ焼き)でセレクトさせるところは減りました。地元の総合ラボがなくなったことも影響しているようです。

 台紙貼りの写真が衰退し、写真集が主流になってきました。いつまでも銀塩にしがみついていては、時代の流れに取り残されてしまいます。
 生き残っている地元のラボは、写真集の加工をしているところがほとんどです。付加価値の高い商品を手がけることで、現像とプリントの落ち込みをカバーしてきました。
 最近では、過当競争で写真集の納入単価がダウンし、どこも苦しい経営を余儀なくされていますが、スタジオ写真の需要を取り込むしか生きる道はありません。
 この状況は、しばらく続きそうです。
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