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2009年04月17日の記事

2009/04/17(金)ネガ現像機の余命

 前述の写真店は、最盛期には1日数百本のフィルムを現像していました。最近では、めっきり減って数本から十数本のようです。

 フィルムに限らずウェット処理の銀塩は、ある程度の処理数がないと薬品の維持管理ができません。印画紙はデジカメからのプリントがあるからまだいいとしても、フィルム現像は厳しい状況です。

 フィルムを1本現像すると、新しい薬品が自動的に補充されます。一定本数を流すことで、母液タンクの薬品が更新される仕組みです。これが回転不良になると、薬液はヘタってしまいます。
 処理本数が少ない場合は、手動で薬品を補充することになります。補充液には、実際に現像して疲弊する成分しか含まれていないので、あまり手動補充に頼ると液のバランスが崩れてしまいます。

 一番いい方法は、一定本数のフィルムを現像することです。お客から預かったフィルムがなければ、新品のフィルムを捨て流しすることになります。
 この「新品」というのがクセモノで、未露光のフィルムを流しても意味はありません。光が当たった露光済みのフィルムでないと、手動補充したのと変わらないからです。
 フィルムのベロを引き出して半分くらい被らせてもいいのですが、悪い癖がつくと間違えて、お客から預かったフィルムをパーにする危険性があります。フィルム代はかかるし、露光する手間はいるし、ネガ現像機のお守りは大変です。

 補充液を使わずに、母液と同じ成分の薬液を補充する方法もあります。母液を大量に補充して、母液タンクの中身を回転させる方法です。
 このやり方なら、手動補充でも母液のバランスが崩れるのを防げます。新品のフィルムを使う必要はないし、わざわざ露光する手間が省けます。
 問題は、まとまった本数を現像したときに、疲弊する成分が完全には補充されないことです。だから大量に補充して、母液が薄まるのを防ぐわけです。薬品代が掛かります。

 ネガ現像機の耐用年数云々よりも、維持管理する手間と経費が「余命」を縮めそうです。
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