2008/07/11(金)ブローニーのコスト
市販フィルムのなかで、面積の割にブローニーは割安でした。反面、メーカーの側からすると、一番製造コストが高いフィルムのようです。
とくに120は、遮光の裏紙が必要なので、材料が余分に要るし製造工程も複雑です。一番楽なのは、シノゴ判などのシートフィルムですかね。切るだけです。
コマーシャルフォトの世界では、ブローニーの需要は極端に減りました。もともと135サイズはほとんど使われていなかったので、ブローニーがデジタル化の波をモロに被った形です。
シノゴ判以上のシートフィルムは、まだ需要が残っています。デジタルで同等の高画質を求めるのは、かなり高額の設備投資が必要だからです。シノゴ判での撮影は、まだ料金が取れるしね。
写真館の世界では、ブローニーはまだ健在です。撮影原板をお客に渡さないのが原則なので、プリントの品質が一定以上であれば、シノゴ判を使うメリットはありません。サイズダウンが進んでブローニーが主流になりました。
ところが、ここへきてデジタル化の波が押し寄せています。全国ネットの子供写真館では、オールデジタル化を進めています。
もともと135サイズでもよかったレベルの撮影内容だから、見栄を張ってブローニーを使う必要はなかったのかもしれませんが・・・
台紙貼りの写真よりもデザインアルバム(写真集)に人気があることも、デジタル化に拍車をかけているようです。
デジタル化と同時に内製化が進みました。ア○スもマ○オも印刷の出力センターを自前で用意しています。メーカー直営のラボが干上がるわけですね。