2017/11/08(水)防犯カメラ4台で家の周りを監視
防犯カメラ自体に警報装置などの実力で侵入を防止する機能はないから、無視されればそれまでです。画像で記録されても「仕事」が終わった後の話とタカを括られれば、どうしようもありません。図太い侵入者には、防犯カメラだけではあまりにも非力です。センサーライトや警報装置など、ほかの対策と絡めることで防犯効果を高めることが肝心です。
そんな位置づけだから、カメラ自体にあまりお金をかけても効果は期待薄です。ウチみたいに盗られそうなものがほとんどない家庭は、なるべく低予算でいきたいですね。国内で防犯カメラを専門に扱うところはお金持ちが相手だからか、やたらと高いシステムばかりです。そこでアメリカの通販サイトで売られている中国製の低価格品で済ますことにしました。
こういうキワモノは amazon あたりで扱っています。レコーダーも含めて、カメラ1台あたり1万円以下で揃います。レコーダーの規格から、カメラ4台か8台のセットが主流のようです。ウチは LAN ケーブルで信号を送る 1080P のカメラ4台のセットにしました。同軸ケーブルで送る AHD 方式の 720P でよければもっと安く済みますが、その辺はどこで妥協するか?です。ダミーで身を固めるよりまし…と思えば、激安品でもいいでしょう。
いろんなメーカーから様々な規格のものが出品されています。カスタマーレビューはアテになりません。中国製のものはやたらと「さくら」が多く、自分に「〇〇さん」と敬称をつけたり、日本人ぽい名前に簡体文字が使われていたり、変な日本語だったりします。「これはいい」とか「すばらしい」などの好評価は無視して、少しマニアックなレビューだけ参考にしています。あとはトラブルへの対応についての評価ですか。
いずれにしてもこの手の商品を購入するときは、レビューの評価よりも製品自体の規格やスペックをしっかり把握することが大切です。同じ形をしたカメラでも性能がまちまちだったり、知りたいスペックがきちんと明示されていなかったり、あるいは説明自体に誤りがあることもしばしばです。日本語が怪しいのも誤解を生む原因のひとつです。
今回購入したカメラは、LAN ケーブルが電源を兼ねる PoE 方式で、200 万画素 1080P の単焦点です。センサーは 1/2.7" で焦点距離は 2.8mm F1.8 とかなり広角です。ほかのセットのカメラは 1/3" で 3.6mm F2.0 など画角が狭めでした。広角になるほど顔や車体ナンバーの識別が難しくなりますが、50 歩 100 歩なら広くカバーできるほうが有利です。
使い慣れた 35mm フルサイズに換算すると何ミリでしょうか? フルサイズの長辺は 36mm で 1.42"だから 1/2.7" は約 0.26 倍… なんて計算をするとハマリます。撮像素子の 1/n" という表記は、サチコン管など撮像管が真空管だった時代のなごりで、実際には管の直径よりも小さくなります。例えばフォーサーズ(4/3")の撮像板の大きさは1インチもありません。1/2.7" の撮像板の長辺は 5.3mm だから、フルサイズの 0.147 倍です。
これで計算すると 1/2.7" の 2.8mm は、フルサイズ換算で 19mm となります。かなり広角ですね。ところが樽型の歪曲収差がひどくて、実際にスチールカメラの 19mm と同じ画角かどうかは微妙です。歪曲のせいで中心線は狭めで周辺は広めに映ります。19mm というのは手元にないから 20mm で比較すると、やや広めに映っているようです。対角線魚眼の周辺をひと回りカットした感じ…と言ったほうが近いかもしれません。
カメラ4台で、玄関・駐車場・裏庭の北と東をカバーしています。お隣や通行人まで映すとプライバシーや肖像権の問題が発生するので、自分の家の敷地内に限定しました。通行人の足がチラッと映る程度のことはご勘弁です。結果的にはいちばん広いレンズにして正解でした。