2024/05/28(火)一球ものは一片種とは違う?
中国の山間が原産地で「一片種」とか「プチにんにく」の名称で売られています。ヒマラヤの麓と言っても山々が 7000m 級だから、標高が 2000m くらいの高原です。日本では冷涼地に相当します。
中国からの輸入もの以外に国産品が出回っていないところを見ると、育つ環境が限られるようです。天津甘栗みたいなもんですかね。ほかの土地で採れた栗ではダメなんだとか。
ジャンボ系の一球ものは、種球1個から一つしか採れません。年を重ねるごとに大きくなっていくだけです。最後は分球して鱗片が5~7個のジャンボニンニクになります。
一方、一片種やプチにんにくは、丸い球が何個かサトイモみたいにかたまって採れます。球割れした採り遅れのニンニクが、半月状の鱗片じゃなくてまん丸い球の集まりだと想像してみてください。
手に入る機会があれば一度育ててみたい気もしますが、単に丸いニンニクが欲しいだけなら、ジャンボ系の一球もので十分です。こちらは木子から育てたミニサイズから、栗よりも大きなものまで手に入ります。日本中どこでも育つしね。
[ジャンボ系ニンニクの一球もの]
写真の丸い球は鱗片に分かれる前の状態で収穫された一球ものです。早めに地上部が枯れたので掘り上げました。右端の大きいのは、今年の秋に植えると来年には鱗片に分かれた普通の鱗茎になります。小さいのは一回り大きい球で終わるかもしれません。
左端の黄色い小さな粒は木子(きこ・きご)です。鱗芽とかいろんな呼び名があるようです。一球ものにも小さな木子がいくつかくっついています。
これから発芽した株は、豆粒大の小さな一球ものになります。それを何回か植え直すとジャンボニンニクになるそうですが、シチューにちょうどいいサイズなので、ほとんど食べちゃいます。
木子は発芽率が悪くて「植える」というよりは「ばら撒く」といった感じです。あまり乾燥させないで早めに土に混ぜ込んだほうが発芽率がいいように思います。
今年発芽しなくても来年発芽する可能性があります。親株がダメになったときでも子孫を残せるように作られた自然の仕組みです。来年のほうが発芽率がいいかもしれません。いま生えてるのを収穫したら、跡地にすぐにばら撒いときましょうかね。