2009/02/25(水)デジタル一眼レフの無線化

 フィルム式のボディーを流用しながら発展してきたデジタル一眼レフは、これからどうなっていくのでしょうか?

 APSCサイズの撮像板にしては大きかった135フルサイズのボディーは、専用ボディーになり、コンパクト化が進みました。販売台数が伸びて、量産して採算が合うようになったからです。
 一方、135フルサイズの撮像板を採用する機種が増え、いままで蓄積してきた技術が活かされています。その割には、値段が高いように思いますが・・・

 専用のUSBコードでデータ転送する方式は、ワイヤレスに替わっていくでしょうね。高画素化の次は、ワイヤレス化が新製品のターニングポイントになりそうです。
 WUSBが内蔵されると、ポケットやバッグに入れた大容量のハードディスクにデータを転送することが可能になります。記録媒体のメモリは、ずいぶん安くなりましたが、ハードディスクのほうが割安です。ヘビーユーザーには、ありがたい話です。

 問題は電源でしょうね。内部メモリに記録するよりも、ワイヤレスで転送するほうが電力を使います。(受け側にも電源が要るし・・)
 業務用途なら、内部メモリと外部デバイスの両方に画像データを記録できれば安心です。同時に高速にダブルで記録するには、かなりの電力が必要です。

 発熱の問題もクリアしなければなりません。135フルサイズの撮像板は、CCDではなくCMOSを採用するのが主流ですが、これも電気容量のほかに発熱の問題があるようです。
 しばらくは、ハイエンド機はCMOSでいくことになりそうですね。

 ところで、デジタル一眼レフの価格は、普及機では低価格化が進んでいますが、上級機種はまだまだ高い感じがします。もう少し安くなりませんかね。

2009/02/24(火)ワイヤレスのUSB

 転送速度に不満が残る無線LANに代わる新しい通信方式として、ワイヤレス式のUSB(Wireless USB)が注目されています。まだ製品としては普及していませんが・・・

 無線LANは、高速タイプのIEEE802.11a/gでも、通信速度は理論値で54Mbps(6.75MB/秒)です。Wireless USBは、最大480Mbps(60MB/秒)と、1桁速い規格になっています。いま普及しているUSB2と同じスピードですね。
 これならデジタルカメラのデータ転送に威力を発揮しそうです。

 難点は、送信距離が遠くなると速度が低下することです。USBというだけあって、せいぜい10m程度の近距離でしか使えません。
 無線LANが100mくらいまで使用できるのに比べると、1/10程度です。無線LANに取って代わるのではなく、用途によって使い分けることになりそうです。デジカメのデータ転送はWUSB、インターネットは無線LANと、棲み分ける形になると思います。

 期待されるWUSBですが、デジタルカメラやパソコンに装備されるまでには時間が掛かりそうです。過渡期の対応方法として、パソコンのUSB端子にドングル状のデバイスを差し込んで使うことが考えられます。電源はUSB端子から供給できます。
 問題はカメラ側ですね。カメラのUSB端子は特殊形状で小さいし、電源を供給するには無理があります。専用のハブとUSBコードでつないで使うことになりそうです。しばらくは「紐つき」ですね。

 到達距離が短いとはいってもワイヤレスです。データ漏洩の危険があることに変わりはありません。セキュリティーは、しっかりしておくべきでしょう。

 それと、コードでつながれたUSB機器と違って、複数のUSB接続をコントロールするときに操作ミスの可能性があります。コードなら、手繰っていって抜くだけですが、パソコン上での操作でオン・オフするので、うっかり切断・・ということもあり得ます。
 本体内蔵のメモリ以外は、よほど注意しないと・・・

2009/02/23(月)デジカメの有線LAN

 設備費2000万円(自称)の写真スタジオが有線LANを採用したのは、当時のデジタル一眼レフに無線LANの機能がなかったからのようです。
 セキュリティー上は安心ですが、カメラのそばにいつもパソコンが張り付いているのは邪魔で不便です。

 デジタル一眼レフから、IEEE1394やUSB2を使って直接パソコンにデータを送るのは、コマーシャルスタジオでよく使われた方法です。
 パソコンの大容量ハードディスクに、撮影時のデータを直接保存するのが目的でした。コマスタのショット数は半端じゃないから、カメラ内蔵のメモリではすぐに一杯になってしまいます。

 画像データの転送は、カメラに負荷が掛かります。内蔵メモリに書き込みながら、外部のパソコンに同時にデータを転送するのは無理があるので、どちらか一方を選ぶことになります。
 コマスタでの商品撮影と違って、お客が被写体の記念撮影では、パソコンに直接データを転送するのは不安があります。カメラとパソコンをつなぐコードが邪魔だし、接点が脆弱だからです。カメラマンは、絶えずパソコンのモニターをチェックして、確実に写っていることを確認しながら撮影しないといけません。

 デジタルカメラは、プレゼン用のパソコンと直接LANコードでつなぐようにはなっていないので、IEEE1394やUSB2で画像データを送ったパソコンを経由してLAN接続します。
 撮影後に画像データを読み込ませる時間は短縮できますが、カメラマン以外に撮影時には常時ひとり、プレゼン用のパソコンに張り付いている必要があります。データを吸い上げて、NGのカットを事前に外すためです。
 効率がいいようにみえて、実際にはコスト高ですね。

 メモリからパソコンへのデータ転送は、高画素化で時間が掛かるようになりました。それでもプレゼンの仕方を工夫すれば、苦にならない程度です。仕上りメニューの説明をしている間に読み込ませるとか・・・
 原始的かもしれませんが、メモリを持って移動するのが一番確実で簡単な方法ですね。
OK キャンセル 確認 その他