2009/04/12(日)テレビで写真を見る

 デジカメで撮影した画像を観賞するには、プリントにするか、パソコンのモニターで表示するのが一般的な方法です。
 このところ急速に普及した、ハイビジョン対応テレビで見る人も増えると予想されます。

 デジタル画像をパソコンではなく、テレビで観賞するのが当たり前になる条件が整いつつあります。デジカメの動画対応です。
 PIEでは、カシオからEXILIM STATIONが発表されました。SDカードスロットを備え、HDMI接続してテレビで静止画と動画が見られます。ビデオデッキ感覚ですね。近日発売の予定だそうです。

 デジカメで写真とムービーを混在して撮るようになると、静止画をプリントする習慣が廃れるかもしれません。
 動画はプリントしないから、テレビ画面で観賞します。同時に静止画も見られるので、「見たからまぁいいか」ということになりそうです。見るのはタダですが、プリントはお金が掛かります。

 かつては、VGA画像(640×480dot)で秒間30コマは高いハードルでした。今春発表のパナソニック「DMC-GH1K」の動画は、AVCHDで1,920×1,080dot、Motion JPEGで1,280×720dotと言います。すごいですね。
 テレビ(VIERAやDIGA)のSDカードスロットにメモリを挿せば、ダイレクトで静止画と動画が見られます。総合家電メーカーの強みです。

 スタジオ写真の分野でも、台紙貼り・写真集のほかに、CDやDVDで静止画のスライドショーが見られる新メニューが登場しています。
 まだパソコン画面で見る前提のものが多いようですが、テレビで見られれば誰でも楽しめます。メディアが統一されていないから、どの媒体で提供するか?という問題はありますが・・・

2009/04/11(土)デジカメで立体写真

 人間の目が物を立体的に捉えることができるのは、目が2つあるからです。もちろん片目だけでもコツさえつかめば立体視することは可能ですが、両目には及びません。

 フィルム時代から、立体写真を撮るステレオカメラがあります。2つのレンズで左右に分かれた画像を撮り、専用のビューアーで見ると立体的に見える・・というものです。
 ステレオカメラと立体ビューアーをコレクションしているひとがいました。亡くなったあとで、コレクションは散逸してしまったようですが、3D画像に対する興味と憧れは、廃れることはないと思います。

 先月催されたPIEで、FUJIFILMからデジタル式のステレオカメラが発表されました。まだ試作段階ですが、テスト機で実際に撮影した立体写真が展示されていたそうです。
 専用ビューアーを使わなくても、プリント自体が立体写真になっているというから、一部の好事家だけでなく広く普及する可能性があります。

 発表された内容では、プリントのみならず、モニターで立体画像を見ることができるとか・・・
 この技術を使えば、写真に限らず動画も立体的に見られることになります。アナログ時代では考えられなかったことが、デジタル時代には次々と実現していきます。しかも、大掛かりな業務用途ではなく、個人が楽しめるレベルで・・・

 特殊なビューアーを使わない・・ということは、写真集の1頁としても利用できそうです。PIEでは、3Dプリントの冊子ファイルが展示されていました。
 厚みや加工技術の問題があって、すぐに写真集には利用できないかもしれませんが、表紙やその裏側に貼り込むことはできそうです。

 同社では、業務用の3Dシステムも開発中で、サンプルのなかにウェディングドレス姿の立体写真も展示されていました。ブライダルフォトもこれからのトレンドは、3Dとなるのでしょうか?

2009/04/10(金)デジカメの新機能

 出始めのころは、連射機能が劣っていたデジタルカメラですが、ここへきて高速化が進んでいます。
 メカニカルシャッターには限界があり、民生機では秒間数コマ程度です。デジカメは、電気的に画像を取り出すことができるから、データの処理速度を上げれば、秒間数十から数千コマを抽出することができます。

 この機能を使って、デジカメの弱点だったダイナミックレンジの狭さをカバーする方法を開発中だといいます。
 ハイライト基準の画像と、シャドー基準の画像を一瞬のうちに取り出して、合成しようという試みです。何ミリセコンドの時差なら、同時画像と同じです。

 フィルム時代には、露出計でハイライト側とシャドー側を測って、露出を決めていました。それを露光時にやってしまおうというのは画期的な試みです。
 ダイナミックレンジを広げるのと、メリハリの利いたコントラストのある画像を得るのとは、二律背反の側面があります。画像処理ソフトの出来次第でしょうね。
 カメラで合成画像を作るのと、RAWデータを現像ソフトで加工するのとどちらがいいか? 出来上がりが楽しみです。

 瞬時に複数の画像を抽出して合成すれば、ほかにもいろいろできそうです。
 ストロボ光の届く近景と、背景の色温度を別々に補正して、ナチュラルな発色を得ることも可能です。フィルム時代には、多重露光でしかできなかった複数の光源補正が、瞬時にできたらすごいですね。

 ピントの位置を連続的に変えてパンフォーカスにするのは、機械的な要素がからむので、瞬時というわけにはいかないかもしれません。フォーカシングのスピードが上がれば、夢ではないと思いますが、ボケた画像部分をどう処理するか・・問題は多そうです。
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