2008/11/09(日)結婚式の写真と文字

 結婚式の撮影で押さえておきたい文字は、ご両家の看板以外にもたくさんあります。写真をファイルしたアルバムの中に、文字が写っているコマがあると、説明文を省略できて便利です。

 式場の入口に掲げてあるご両家の看板と、各控え室、披露宴会場の看板は、洩れなく押さえておきたいところです。
 式場の名前も忘れないように撮っておきます。建物自体がランドマークになっているような場合でも、会場名の文字はあったほうがいいですね。洒落たデザインのロゴになっていれば、アルバムがハデます。

 式場がホテルだったら、挙式会場と披露宴会場のフロアが何階かわかるコマを撮っておくと、いい記念になります。
 よく使う手口はエレベーターです。ホテルのエレベーターは扉の装飾が豪華だから、アクセントの「部品」としても利用できます。
 問題は、階数表示が数字でないエレベーターが増えたことです。上り下りの表示だけだったら、何階だかわかりません。大抵は壁に階数を表わしたサインが掲げられているので、それを利用することになります。

 ウェディングのアイテムにも文字はたくさん登場します。
 結婚誓約書、ウェルカムボード、席次表、宴席の名札、料理のメニューなど、かなりの数になります。席次表やメニューは、現物をアルバムに貼るのが手っ取り早くて簡単です。汚さないよう早いうちに確保しておきましょう。
 ゲストの寄せ書きは1点ものだから、書きあがった時点で複写しておきます。当人に持ってもらって記念撮影・・というのもいいでしょう。

 結婚式の当日には関係ないけど、事前に届いた招待状が手作りだったら、ふたりの想いが詰まったアイテムです。
 あとでアルバムにファイルできるよう、きちんと保管しておくといいですね。

2008/11/08(土)写真の中の文字

 映像のなかに文字が入ることがあります。日常身の周りには、看板やら何やらで文字が氾濫しています。写真に文字が写ることは、ままあります。
 記録としての写真に文字が写っているのは、何ら問題はありません。むしろ文字があることで、記録としての価値が高くなる場合があります。

 「映像表現に文字の力を借りてはいけない!」という話を耳にしますが、それはアートの世界の話です。
 絵画なら文字を無視して描くことができます。写真は撮影時に省略することはできません。邪魔なら、あとで画像処理で消すくらいですかね。

 写真家・臼井薫氏の作品で、よしずに「氷」の旗を掲げた売店の写真がありました。波に千鳥の「氷」の旗が、裏返しになっています。
 「氷の字が裏返しとは、さすがですね」と誉めたら、「そうかなぁ、そうは思わんが・・」との返事。この先生、富士山や祭りの写真は見ない!という割には、映像と文字の関係については寛容のようです。

 アートとしての映像の中では、文字は一種の記号(マーク)です。言語圏の違う外国人だと意味がわからないことがあります。
 洒落たレタリングの横文字が、「便所」だったり「小便禁止」だったりしたらパロディーですね。

 日本の中古車は海外での人気が高いそうです。車に日本語が書かれているほうが格好いいと思われているようで、わざと消さずにそのまま乗っているひとが多いとか。
 アジアや中近東の国で、「○○工務店」のトラックとか「○○市交通局」のバスにお目にかかることもありそうです。現地のひとにとっては、日本車を表わすマークなんでしょうね。漢字が読めたら消したかもしれません。

 結婚式の写真では、文字は大切な役割を持っています。
 控え室や披露宴会場に掛けてある、ご両家の名前を書いた看板は、忘れずに押さえておきましょう。

2008/11/07(金)写真家と絵画

 臼井先生は二科会会員だけあって、絵画にも興味がありました。自身でも絵を描いています。

 写真と違って、絵の評価はそれほど高くなかったように思います。
 お弟子さんから「先生の絵ならもらってもいい」と言われて、「ぼくの絵はタダか・・」と落胆していたのを思い出します。お弟子さんは誉めたつもりだったんでしょうが・・・
 写真家の描いた絵は写真と同じに見られて、なかなか値段がつかないのかもしれません。

 絵が描けるかどうかは別にして、絵心のないひとは写真家にはなれません。
 「酸化セリウム」の先生の家には、無名に近い現代アートの作品が飾ってあります。撮影を頼まれたアーティストの作品です。
 気に入ったものがあると、作者から直接買っているようです。ギャラリーを通すと高いし、名が売れる前なら手頃な価格で入手できます。

 アーティストの側も写真の出来栄えにはシビアです。
 とくに立体的な現代アートは、展覧会が終われば残るのは写真だけなので、自分の気に入る写真を手に入れるために、写真家を指名します。単なる記録では満足できないからです。

 「酸化セリウム」の先生は、ギャラリーの仕事をしてずいぶん勉強になった!といいます。作品の後ろにいるアーティストとの緊張感がたまらない、とも・・・
 芸術家は、言い方は悪いけど、ネジが1本抜けたひとが多いから、気に入られる写真を撮るのは大変です。あるギャラリーのオーナーに言わせれば、「ネジの1本どころか2本も3本も抜けている」そうです。

 アート系の写真家もネジの2-3本は抜けていないと務まらないかもしれませんね。
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