2011/05/10(火)ネット広告の不正クリック

 Yahoo! や Google などのポータルサイトで検索すると、小さく「スポンサー」と書かれた欄が、上か右側に表示されます。お金を払って表示してもらっているサイトです。

 お金を払って・・といっても、掲載料ではありません。利用者が広告をクリックすると課金されるシステムです。誰もクリックしなければ、広告費は発生しないのが、リスティング広告の特徴です。

 料金は入札制です。1クリックいくらで入札するわけです。入札金額が高いサイトが上位に表示される仕組になっています。
 以前は「1クリック1円から」との謳いこみでしたが、そんな金額で上位に表示されるわけがありません。現在では、キーワードごとに最低入札金額が示されるようになりました。

 最低入札金額は、キーワードによって大きく変わります。たとえば、「結婚式」や「デジタルカメラ」といった普遍的なビッグキーワードは、かなり高い金額になっているようです。
 キーワードによっては、1クリック数百円で入札されることもあるそうです。特殊な用途や取引金額の大きいキーワードでしょうね。

 同業他社の広告を集中的にクリックして、営業妨害する手口があります。同じ IP アドレスから連続してクリックすると、ポータルサイト側で無効にする仕組になっているみたいですが、異なる IP アドレスからのランダムなアクセスは簡単には防げません。

 こうした手口を使い、他社への攻撃をそそのかす業者がいます。自社サイトの SEO ではなく、他社の足を引っ張る作戦です。
 自分はお金を出さずに、競争相手に無駄な広告費を払わせて体力を奪おうというのは、いかにも陰険でケチくさい発想です。

 スポンサー広告以外の一般検索欄に表示される URL は、いくらクリックされても広告費は発生しません。よそからの攻撃を回避するなら、一般検索欄の上位に表示されるよう内容の充実に努めることですね。

2011/05/09(月)インチキのSEO業者

 東日本大震災では一定の役割を果たしたインターネットは、ビジネスの世界でも利用頻度が上がっています。業種によっては、実店舗の売上を抜いているそうです。
 ネットでの商用は、通信販売と自社サイトによる宣伝の二通りがあります。どんな形であれ、ホームページを持たない企業は、少数派になりつつあります。

 ネット上でお目当てのサイトを探すのに使われているのが、Yahoo! や Google などポータルサイトからの検索です。特定のキーワードで上位に表示させるために、どの企業も一定の努力をしています。
 この作業を有料で請け負う業者も現われました。俗に言う SEO 業者です。SEO とは、検索エンジン最適化のことです。

 Yahoo! も Google も検索エンジンの詳細を公開していません。ということは、サイト運営者はもちろん、SEO 業者もその全貌をつかんでいるところはないことになります。
 あれこれやって、たぶんこうだろうというレベルの対策をしているだけです。中にはピントはずれの対策で、お金を要求する業者もいます。

 いままで話を聞いたことのある SEO 業者で、まともなところは1社もありませんでした。だからすべてダメと言うつもりはありませんが、関わりあうには危ない業種であることに間違いないようです。

 信用できないというなら一定期間内に成果が出た場合だけ対価を支払えばいい・・という成功報酬型の業者もいます。一見、良心的なやり方のように見えますが・・・
 短期間だけ検索順位を上げる方法はいくつかあります。大抵は小手先だけの対策で、長期にわたって上位を維持するのは無理です。報酬を支払った後で、元の木阿弥という結果になります。

 表示ランクが元に戻るだけならまだマシです。荒い SEO を施すと、一旦順位が上がった後で急落する場合があります。ひどいときには、自社サイトが検索結果に全く表示されなくなる可能性すらあります。

 ユーザーから見て内容の乏しいサイトは、いくら SEO を施しても検索上位を維持することはできません。サイトの中身を検証した上で提案してくる姿勢でなければ、門前払いしたほうが無難でしょう。

2011/05/08(日)土足で他人のブログに

 ウェディングドレスのレンタルをしているショップの話です。ここはホームページのほかにブログを公開していますが、最近よそのサイトから宣伝まがいのコメントが寄せられて、往生しているそうです。

 その多くは、記事に関係ない他社の宣伝文句と、そこの URL が記述されるというものです。宣伝だとわかるとその都度削除しているそうですが、消されても懲りずにまた記述されるんだとか・・・

 ビジネスで運営しているサイトやブログに、他社の宣伝をコメントとして送りつけるのは迷惑行為です。ましてやそれが商売敵ならなおさらです。不躾な行為だとわからないのでしょうか?

 インターネットを使った宣伝は、いかに多くのサイトからリンクされるかが重要だと言われています。自社サイトのランクを上げるのが目的です。
 よそのブログにコメントを書き込んでも、自分のランクが上がるわけではありません。だから誘導するために自社サイトの URL を記述するのでしょうが、これは他人の家に土足で上がりこむのと同じです。上がりこんだだけでなく、その家の電話を無断で使用する行為です。

 アクセスの多いブログとリンクさせるには、コメントではなくトラックバックを使うのが普通です。ところが、この仕組を悪用して、やたらとトラックバックを送信するスパム行為が横行しました。
 そこで登場したのが「rel=nofollow 属性」です。これをアンカーテキストに埋め込んでおくと、トラックバックを送信してきた相手には、SEO 的なメリットがなくなります。

 だから手っ取り早くコメントに URL を埋め込んで、自社サイトへ誘導する作戦なんでしょう。こうしたあつかましい行為は、そのサイトの所有者ではなく、SEO を請け負った業者の仕業だと思われます。
 そこのサイトにアクセスし、大変迷惑しているので不正行為をやめるよう直接警告すれば、二度とコメントを書き込まれることはないでしょう。
 「老婆心ながら御社が雇った SEO 会社は大丈夫?」と、ひと言添えればそれで十分です。
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