2010/06/21(月)645Dの交換レンズ

 PENTAX 645D に昔のレンズは使えるのでしょうか? マウントの互換性はあるから、はまるのは間違いありませんが、きちんと写るかどうか気になります。
 まだ発売して間がないせいか、旧レンズのテスト評価は少ないですね。意外だったのは、従来の交換レンズを持っていない人が購入していることです。予算がなかったので1本だけ買った・・という人もいました。

 こちらは手元にレンズがゴロゴロしているのに、なかなか手が出ません。「酸化セリウム」の先生が買えば、放っておいても実写テストするはずですが、どうやら中判のデジタルバックになりそうです。「GX680 用アダプターの出物を見つけた」と連絡がありました。
 ビューカメラにも付けて使うから、645D ではレンズのバックフォーカスの問題があります。

 外見はフィルム時代の 645N/NⅡとよく似ていますが、645D は撮像板のサイズがひと回り小さくなっています。135 フルサイズと APSC の関係によく似ています。
 フィルムのセミ判で 45mm は、135 換算で 28mm 相当の広角ですが、645D だと 135 換算で 35mm 相当となります。広角側に弱くなるのは、APSC と同じです。

 手元のレンズで一番ワイドは、マニュアルフォーカスの 35mm です。セミ判なら 135 換算で 21mm 相当ですが、645D に付けた場合は、 135 換算で 24mm 相当にしかなりません。
 周辺をカットされたうえに、写りが悪いとなったら、踏んだり蹴ったりです。実写テストしようにもデモ機を借りられる環境にはないし・・・

 今すぐ買うつもりはないから、購入者のテスト結果を気長に待つことにします。レンズアダプターを使えば、PENTAX 6x7 用の交換レンズも使えます。この辺の情報も知りたいですね。(知ってどうする?)

2010/06/20(日)業務用途と645D

 発売から間もないのに、ネット上には PENTAX 645D の使用レポートが散見されます。発売時に購入した人ですね。衝動買いできる価格ではないから、待ち望んでいたのでしょう。

 価格ナントカの口コミ情報を見ていると、面白いですね。購入したスレ主に、ほかのゲストから「おめでとうございます」という言葉が挨拶代わりに寄せられています。
 抽選で当たったわけじゃなし、大枚はたいて買ったのだから、「おめでとうございます」と言われても・・・

 中には、本当に買ったのなら箱を見せろ!的な書込みもあります。他人が実際に買ったかどうかなんて、どうでもいいことですが、ネットの口コミ情報には、こういうつまらない「論争」が多くてウンザリさせられます。
 こちらが知りたいのは、実写した写真のレポートです。

 アマチュアのサンプル写真は、あまり参考になりません。モニター上で小さく全画面を見せられても評価のしようがないからです。
 一部分だけピクセル等倍に拡大した画像が出ていました。見たいのはこういうのです。よく撮れています。

 ほかにないか探していて、職業カメラマンのブログを見つけました。サンプル写真をクリックすると、ピクセル等倍の画像が表示されます。大きな画像です。
 さすがプロだけあって、どういう形で見せればいいか、ツボを心得ています。モニター上で見た限りでは、なかなかの写りでした。
 これなら 135 フル機では不足のある撮影用途にも、十分実用できそうです。

 645D は、ボディーと撮像センサーが一体型の一眼レフです。デジタルバックを外してビューカメラに取り付けることはできません。付けるとすれば、ミラーボックスのあるボディーごとになります。(レンズをどうする?)
 業務用途で使う場合は、アウトフィールドでのロケに限定されそうです。ちょっとしたポスターの仕事には重宝すると思います。

2010/06/19(土)PENTAX 645Dは買いか?

 予約殺到(?)とかで発売延期になった PENTAX 645D が、11 日に市販されました。ネット上では、一般ユーザーの使用レポートが出始めています。
 撮像板のフォーマットが大きいので、写りが悪いということはないはずですが、80 万円前後という価格に見合うかどうかは、意見が分かれるところです。

 アマチュアが比較対象にするのは、135 フルサイズのデジタル一眼レフです。645D は、撮像板の面積が約 1.68 倍あります。画素数は 4000 万画素。数字の上では、135 フル機を上回っています。

 デジタルカメラは、画素数が高いほど写りが良いというわけではありません。1素子あたりの面積が小さいと、ダイナミックレンジが狭くなるなどの弊害が出ます。画素数を上げるのなら、そのぶん撮像板の面積を大きくする必要があります。
 この視点で 645D と 135 フル機を比べてみると・・・

 Nikon D3X は 2450 万画素だから、645D と同じ撮像板面積に換算すると 4116 万画素相当となります。Canon EOS 1DS Mark Ⅲと 5D Mark Ⅱが 3545 万画素相当、SONY α900 が 4133 万画素相当です。
 645D が 44x33mm の CCD で 4000 万画素というのは、それほど無理した数値でないのがわかります。135 フル機の大サイズ版ですね。

 デジタル写真は、表示面積が小さい場合はデータを間引きします。高画素のデータが威力を発揮するのは、大きなプリントにしたときです。
 一般的なホームプリンターで A3 サイズのプリントにした場合、300dpi で 1740 万画素となります。(16.5x11.7x300)
 縦横比率の差異を加味しても 2000 万画素あれば十分です。4000 万画素あれば A2 サイズ(420x594mm)まで解像度変換せずに出力可能です。

 こうしてみると 645D の魅力は、大伸ばしするかどうかで変わってきます。家庭用プリンターで A3 サイズまでしか出力しないのなら、宝の持ち腐れです。トリミングの自由度を手にするために、80 万円の出費はもったいない気がします。
 撮影の目的が写真展への出品とか、焦点距離の長いレンズを広角で使いたいとか、それなりの理由があるのなら高い買い物ではないかもしれませんが・・・
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