2008/09/28(日)ストロボの回転装置

 フィルム時代は、ノーフラッシュで室内を撮る発想が希薄だったせいか、ストロボが絶えずレンズの真上にくるように、特殊な回転装置が考案されました。
 縦位置に構えたときに、ストロボをグルリ90°回転させて、レンズの上に持ってくる装置です。

 被写体に落ちる影が常に真下にくるので、目立ちにくいという利点があります。しかし、かなり大掛かりな仕掛けで、重くて邪魔なものでした。影の整理のためだけに使うのは、億劫なパーツです。
 一般的な一眼レフは、ペンタプリズムの真上にホットシューが付いているから、横位置ならレンズの真上にストロボがきます。横位置だけで撮れば済む話です。

 ニコンF2のように、ボディーの端にホットシューアダプターを取り付ける機種は、いろいろ難がありました。
 ニコンの専用ストロボは、横位置にするとカメラの外側に90°倒れる構造になっていました。横位置で撮っても、強い影が被写体の横方向に出ます。
 反対側に倒れるようにして、ペンタプリズムの真上にくるようにすればいいのに・・・ フォトミックファインダーの明かり採りなどを塞ぐのを嫌ったんでしょうか?

 仕方がないので、左右どちらにも倒れるストロボを探して使いました。レンズの真上とはいかないものの、ペンタプリズムの上に発光部をもってくることができます。確かKakoのAUTO-250SCでしたかね。250Sよりも小型のストロボです。

 カメラは全自動化などが進み、ずいぶん便利になりましたが、ストロボをレンズの真上にもってくるという点については、ほとんど進展がありませんでした。
 そうこうするうちにデジタル化です。高感度で撮れるデジタル一眼レフができて、ストロボの位置を云々する必要がなくなってしまいましたね。
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