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2012年07月17日の記事

2012/07/17(火)内臓ストロボの実用性

 デジタルカメラの高感度対応が進み、内臓ストロボを省略する機種が現れました。それに伴って「ストロボがない!」と、不満の声が上がるようになりました。設計者にとっては、小型軽量化との見合いで判断が難しいところです。

 ソニーのミラーレス機 NEX が登場したときは、小型軽量化を優先してストロボ内蔵にせず、外付けストロボを同梱するやり方でした。別売ではないから、コストダウンのためではないはずです。
 内臓ストロボを望む声に押されたのか、現在は機種によって内臓と外付けが混在しています。あのボディーにストロボ機能を組み込むのは、大変だったと思います。

 もし同じスペックのカメラで、ストロボ内蔵とストロボなしの型式があったら、どちらが売れるでしょうか? 差額がいくらになるかで結果が変わりそうです。
 現実には、わざわざストロボを外した機種を作るのは非効率で、コストダウンにはならないと思います。メーカーとしては、内臓ストロボをなくした分を別の機能(例えば小型化や EVF)に振り替え、付加価値をつけたいところです。

 高感度対応になったから内蔵ストロボが不要というのは、少々乱暴な言い分です。いくら超高感度にしても闇夜のカラスは写りません。光量の小さい内臓ストロボでも超高感度なら大光量に相当します。使える実効感度が高くなればなるほど、内臓ストロボの威力が増すわけです。あるのとないのでは大違いです。

 瞬間的な光しか出せないストロボは、動画には使えません。超高感度が実用レベルになったら、連続光の発光ダイオードで静止画と動画が撮れるようになると思います。そのときは、バッテリーの問題も含めて、内臓するのがいいのかの議論が再燃するかもしれません。
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