IP 方式の監視カメラを設置してから、今年で3年目に入りました。同軸ケーブルで通信する AHD よりは LAN ケーブルを使った IP カメラのほうが有利との考えです。新規にケーブルを敷設するので、どうせなら新しい方式にしたいとの思いもあります。
最初に購入したのは、カメラ4台と 4CH NVR のセットです。2.8mm ワイドレンズ付とのフレコミでしたが実際には 3.6mm の嘘で、PoE は 48V 規格ではなくて変則の 15V 仕様でした。このセットは、今回のリニューアルで現役引退となりました。(嫁入り先は後報)
カメラが8台くらいまでは LAN ケーブルを NVR まで引き込めましたが、それ以上カメラが増えると配線の取り回しが煩雑になります。室内の配線が増えることよりも屋外の PF 配管が邪魔で仕方ありません。いま使っている 16CH NVR は PoE スイッチのないタイプです。PoE スイッチはそばになくても構いません。
そこで、屋外に PoE スイッチを置き、そこから近隣のカメラに配線することにしました。5ch のハブならカメラ4台まで PoE 給電できます。本来なら最初からそういう設計にすればよかったのですが、こんなにカメラ台数が増えるとは思いませんでした。8ch NVR までは PoE スイッチ内蔵だったしね。

家の西側(道路側)と東側(裏庭)の2ヵ所に 5ch ハブ(PoE は 4ch)を外付けしました。プルボックスに入れたから雨の心配はないけど、室内よりも温湿度の影響が大きいのが心配の種です。カメラとハブとどちらが先に壊れるか、実験ですね。
WiFi を使った接続は諦めました。通信の途切れが激しくて、実用になりません。モニターに画像が写っていても時計が停まったままだったり、動いていても数秒の遅延が出たりで、リアルタイムの監視に向かないことがわかりました。
カメラのせいというよりは、LAN 環境そのものに問題があるようです。風が吹いたら桶屋が儲かる…みたいな世界で、どこをどうすれば改善されるのか、雲をつかむような話です。屋外に PoE ハブを設置してから、なぜか WiFi 画像の途切れが少なくなりました。不思議ですね。
ドームカメラの 3.6mm レンズを 1.8mm に交換したものの、どうも写角が思ったより広くない気がしてきました。改造前は、同じ 3.6mm でも撮像素子 1/2.7" のカメラと比べて映る範囲が狭かったから、CMOS のサイズは 1/2.9" か 1/3" のようです。撮像素子の面積が小さいと、広角系レンズでは不利です。
ちょうど 1.7mm レンズを注文してあったので、試しに 1.8mm とすげ替えてみました。たったの 0.1mm 差なのに、映る範囲がかなり違います。普通の広角レンズではここまでの差は出ないはずですが、魚眼系は勝手が違うようです。レンズとドームカバーをギリギリまで近づけないと、周辺が大きくケラレます。LED の基盤とレンズユニットが内部で干渉したので LED は取外しました。

[郵便受けの上方に設置。側溝の真上だから車とは干渉しない]
今回はレンズを下に向けた俯瞰姿勢です。とくに真下を狙う場合は、写角の広さを最も感じにくい位置関係となります。地表から 3m 程度の高さでは、1.7mm でも道の両端までカバーできませんでした。1.8mm では真下の道路が画面の大半を占めてる印象です。
1.7mm よりも焦点距離が短いものでは 1.0mm というのがありますが、1/3" CMOS で視野が丸く映る全天周魚眼レンズです。こちらの使い道とはちょっと異なります。やはり CMOS のサイズが 1/2.7" 以上のカメラにするのが最善策のようです。金に糸目をつけなければの話ですが、予算の都合もあるし、今回はこれで諦めることにします。
1.7mm レンズをもう1個追加注文して、道路側をドームカメラ2台でカバーしました。魚眼系は映る範囲が広い反面、隅のほうは被写体が圧縮されて視認性が悪くなります。結局のところ近場しか見分けられないから、1台ですべてをカバーするのは無理でした。(映ってりゃいいってもんじゃない)
手許に 1/2.5" 5MP の 1.8mm レンズが1個余りました。明るさは F2.0 です。格安のドームカメラが手に入ったら、お天気カメラにでも改造してみますか。
ドーム型カメラの交換用レンズは、焦点距離が 1.8mm です。レンズは国内発送だったからカメラよりも1週間ほど早く届いていました。早速作業に取り掛かります。レンズはボンド止めではなくネジ止めだったので簡単に外せました。
レンズガードのくり抜き部分より 1.8mm レンズのほうが大きいため、赤外線 LED のユニットが元に戻せません。夜間もカラーモードで使うから、LED は不要なのですが…
アクリルドームは光学性能的に劣ります。周囲の光が乱反射して画像が乱れるから、レンズ周りの遮光パッドは元に戻したいところです。遮光パッドは LED ユニットと一体です。プラスチック製のレンズガードを無理やり除去(破壊?)して、LED ユニットごとはめ戻しておきました。
それまでケラレなしで全画面表示していたのに、今度は四隅が欠けます。そこでカメラユニットの下にナットを2つ噛ませて持ち上げ、レンズの先端が前に出るようにしました。レンズとドームカバーの距離が縮まって、ケラレはなくなりました。レンズ前面がドームカバーに近いほうが画質はよいように思います。(少なくとも乱反射は軽減)

[設置は下向き。雨除けの鉢皿はご愛敬]
今回購入したカメラは、ドームカバーがスモークではなくてクリアでした。内部のカメラユニットが丸見えです。郵便受けの上方に設置してレンズは真下に向けるので、見えても問題はなさそうです。超広角だから道路の端まで映りますが、通行人にはおそらく想像できないでしょう。
これで玄関周りの監視カメラは、正面・側面・表側の3台になりました。防犯というよりは来訪者や郵便物の確認が目的です。まぁ3台もあれば結果として防犯効果も期待できます。正面突破してくる泥棒はまずいないだろうから、他もしっかり固めとかないとね。
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