2011/12/28(水)魅力のないモノクロ印画紙

 「酸化セリウム」の先生とライカの話になって、完成された道具として買うならフィルム式がいいのでは?と切り出したら、先生は「それもそうだな」との反応でした。
 一方、御曹司の心はデジタルに行ってしまっているようで、いまさらフィルムを使う意味はないと言います。

 理由を聞いたら、原因はフィルムではなくて印画紙だそうです。昔の印画紙と比べていまどきのモノクロ印画紙は、使い物にならないとの言い分です。
 もし昔からの技法でやるなら、プラチナプリントしか興味がないんだとか・・・ (プラチナプリントねぇ)

 プラチナプリントについては、作品の収集で知られる清里フォトミュージアムのサイトに説明文が載っています。
 『プラチナ・プリントは、鉄塩の感光性を利用し、塩化白金と鉄塩の感光液を水彩画用紙に塗布した印画紙を乾燥させ、ネガを直接印画紙の上に置き、密着させて、紫外線に感光させます。その後クエン酸アンモニウム液にて現像、洗浄し、乾燥を行います。』

 先生は、「印画紙は何とかなるとしても、フィルムまでは作れんしなぁ」と言います。上野彦馬の時代よりは便利なはずだから、その気になれば何とでもなると励ましておきました。
 御曹司の話では、昔ながらの技法で感光材料を自作して撮影している人がいるそうです。コロジオン法か、それとも乾板ですかね。確かに昔は感光材料まですべて手作りでした。
 そうなると、使えそうなのはライカではなくてビューカメラですか・・・

 密着焼きのプラチナプリントということは、最低でもゴシチ、できればバイテンが欲しいところです。それとも拡大ネガを作るかです。その原板まで自作するとなると、相当気合を入れないといけないでしょうね。

2011/12/27(火)Mマウントはライカで

 「酸化セリウム」の先生の御曹司によれば、リコー GXR の M マウントユニット(MOUNT A12)は、なかなかのスグレモノだそうです。いままでとかく問題になったマゼンタ被りや、周辺の乱れが出にくいと言います。(ホンマかいな)

 M マウントとは、言わずと知れたライカのバヨネット式マウントです。ライカ以外のメーカーからも供給されていて、その数は膨大です。一生かかっても試し切れない、という人もいるほどです。
 従来のデジカメは、レンズが装着できても実用できないことがありました。その点では、現時点で最も汎用性のある M マウントカメラみたいです。ほとんどのレンズが使用可能のようですが、ツァイスの M ホロゴン 15mm F8 は×印でした。

 「酸化セリウム」の先生は、カメラもやはりライカでないと・・と言います。コシナのフォクトレンダーは、所詮はそれなりの互換機でしかないとの言い分です。デジタルなら M9 か、妥協しても M8 がいいんだとか・・・
 明日をも知れぬ短命のデジカメに、ウン十万円も出すのが賢明な選択かどうかは別として、ライカのレンズはボディーもライカでないと・・という気持ちは、よくわかります。

 先生は、カメラに道具としてのこだわりがあって、写れば何でもいいというわけではないみたいです。ジナー P はよくできたカメラだが、やっぱりジナーは S だ!とか言ってました。(気に入らなければ私の P を返して!)

 先生も私も幸か不幸か、L マウントはあっても M マウントのレンズは手元にありません。リコーにせよライカにせよ、レンズは一から揃えないといけないわけです。
 「究極のレンズ沼」と言われる M マウントに足を一歩踏み入れるのは、それなりの覚悟が要りそうです。ボディーもライカでないと・・なんて言っているのは、うっかり沼に落ちないための自己防衛かもしれませんね。

2011/12/26(月)業務用ストロボの修理屋

 「酸化セリウム」先生ご愛用のストロボは、写真電気工業(SD)が扱っていました。現在 SD は、ストロボはやめてしまって、ソフトボックスタイプの電球 RIFA や蛍光灯 RIFA が中心です。RIFA(リファ)といえばプロなら誰でも知っているブランドです。

 Google で、「写真電気工業 ストロボ」で検索すると、 SD カードやフラッシュメモリのサイトがヒットします。「写真電気工業= SD」、「ストロボ=フラッシュ」という類似語の読み替えなんでしょうが、そこまでやることはないと思いますがねぇ。
 YaHoo! JAPAN も現在は Google と同じ検索エンジンだから、似たような検索結果でした。(つまらないの)

 すでに、写真電気工業ではストロボの修理は打ち切っています。放電管の交換は、別の修理屋に頼むことになります。
 ところが、そこはメーカーの修理室ではないので、放電管の外し方がわからないと言います。先生のヘッドは接着剤で頑強に固定されていたからです。

 SD のはコルツ管だから、多少の熱を加えても熔けることはありません。接着ボンドはそれほど高くない温度で焼き切れるのを先生は知っています。バーナーであぶって自分で取り外してから送ったそうです。
 修理屋から「もし差し支えなければ、どうやって取り外したのかご教授を」と、問合せがあったとか・・・

 もちろん先生のことだから、包み隠さず教えたでしょうね。放電管さえ手に入れば自分で交換できたでしょうが、この U 字管は輸入品だそうです。修理屋のサイトを見たら、とんでもない大光量の放電管まで扱っていました。
 変換ケーブルや特殊ダボをオリジナルで作ってくれるのは、ありがたいサービスです。電源部の製作も請け負うというから、半端じゃないですね。そこはプロ御用達の修理屋でした。
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