2009/04/06(月)3大カメラショー

 世界で開催されるカメラショーは、アメリカのPMA、ドイツのフォトキナ、日本のPIEの3つがビッグイベントです。フォトキナは2年に1度の開催です。
 最近では、中国のChina C&Eも注目されるようになりました。日本のメーカーは、まだ本腰を入れていないように見えますが・・・

 日本のPIEが一般消費者を対象にしているのに対して、PMAやフォトキナは、商談の場という色彩が強いイベントです。
 以前から、メーカーのなかには、日本でも商談会として開催したいという意見がありました。PIEからカメラ映像機器工業会(CIPA)が離脱する動きには、こうした背景があるのかもしれません。

 フォトキナは昨年9月に開催されました。次回の開催予定は2010年です。
 2006年の入場者数は165,000人、2008年は169,000人でした。25%増えたと喜んでいる日本のPIEは42,000人です。規模が違いますね。

 今年3月上旬にラスベガスで催されたPMAは、金融危機に端を発した不況の波を被り、入場者数は落ち込んだとか・・・
 一般消費者への宣伝が目的ではないから、各メーカーのディスプレーは経費節減で、従来よりも地味だったようです。今年は開催日程が日本のPIEに近かったことも影響したかもしれません。
 いまのアメリカ市場に期待するのは難しい情勢です。現地に出向いたスタッフの数も少なかったみたいですね。

 フォトキナもPMAも一般ユーザーが入場することはできます。入場料は要りますが・・・
 一般向けの展示ブースのほかに商談スペースが用意されていて、ディーラーは商談スペースを利用します。表のブースに展示されていない、開発中の試作品などを見ることができたり、飲み物のサービスがあったりして、一般ユーザーとディーラーでは待遇が違います。

2009/04/05(日)カメラショーの行方

 先週ビッグサイトで開催された「フォト・イメージング・エキスポ」(PIE)は、入場者数が前年比25%増の約4万2000人と好調だったようです。
 主催者側発表はアテにならない・・というコメントも寄せられていますが・・・

 PIEは、ここ数年はカメラ映像機器工業会(CIPA)、日本写真映像用品工業会、写真感光材料工業会、日本カラーラボ協会の4団体が共同で主催していました。どうやら次回からは、この体制が崩れそうです。
 CIPAが抜ける・・という話が出ているようで、脱写真業界が一層進みそうな雰囲気です。

 「カメラショー」と「写真用品ショー」は、昔は別々に開催されていました。カメラと写真用品で、工業会が違うからです。別に「ラボショー」がありました。(プロ向けのIPPFや写真スタジオフェアもありますが・・・)
 銀塩写真の衰退で、好調のデジタルカメラに相乗りして、共同主催する形になりましたが、それも終わろうとしています。写真用品ショーやラボショーを単独で開催する力は、もうないでしょうね。

 CIPAの予測では、2009年のカメラの世界出荷台数は、前年比0.7%のマイナス成長となっています。景気が回復しても向こう3年間の成長率は、3%に届かないとか・・・
 かなり厳しい予測ですが、自動車や他の産業に比べれば、堅調と言えなくもありません。何割もダウンしている産業があるなかで、比較的安定しているほうだと思います。

 それでも、「もう写真業界の面倒は見ていられない」ということでしょうね。今月中にCIPAの新しいイベント企画の内容が発表されるとの予測です。
 各業界団体の思惑が違うので、再度の相乗りは難しいかもしれません。CIPAに従属する形で決着する可能性がないわけではありませんが・・・

 自動車業界では、シカゴのショーで大手メーカーが参加を見送ったり、F1から撤退したりする動きが出ましたが、カメラ業界では大手メーカーがショーから撤退するということはないと思います。
 写真用品メーカーがどうするか・・ですね。

2009/04/04(土)中判のデジカメ

 写真館が使うフィルムのメインフォーマットはブローニーです。脱銀塩が進み、最近ではデジタル写真に転向するスタジオが増えましたが、いまでもフィルムを使う写真館はまだあります。

 子供写真館と違って、代々の写真館は画質を重視します。人物写真にデジタルカメラを使うのが遅れたのは、この画質へのこだわりがあるからだと思います。
 135フルサイズの撮像板が登場し、画素数だけでなく1画素あたりの情報量が増えたことで、ダイナミックレンジの狭さは、かなり改善されました。それでもまだ満足できない先生方がいます。

 中判のデジタル一眼レフは、コマーシャルフォトの分野では、かなり初期から使われていました。設備投資をしても回収できるだけの体力があったからです。街の写真館と大手のコマスタでは、営業規模が違います。

 PENTAXが645のデジカメ開発を発表してから、ずいぶん時間が経ちます。HOYAに吸収合併されたので、立ち消えになるかと思っていましたが、今年のPIEで参考出品の形で展示されていたところをみると、まだ発売の可能性があるようです。

 風景写真のアマチュア写真家で、PENTAX645シリーズを使っていたひとは、かなり多かった印象があります。
 一方、写真館ではあまり使われていませんでした。発売されても、手元に交換レンズがなければ、一から揃えなければなりません。写真館に強いと言われたマミヤでも、645のデジカメは苦戦していたから、どうでしょうか?

 アマチュアでも、手元にPENTX645を残しているかどうかですね。デジタル一眼レフを買うときに、下取で処分してしまったひとはかなりいそうです。
 私は売らずにまだひと揃えレンズを持っていますが、互換性や撮像板との相性がどうか気になるところです。
 それ以前にボディーの価格がいくらになるか?ですね。
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