2009/04/01(水)目でわかるデジタル写真

 デジタル一眼レフが普及し始めた時代に、アマチュア写真家向けの写真教室で、講師を務めたときの話です。
 「この写真はデジタルカメラだね」と言うと、「なんでわかるんだ」という顔をよくされました。初期のデジカメと違って、600万画素以上はあるから、デジタルそうろうの画像ではありません。キャビネくらいだと粒子で判断できないし・・・

 見分け方は「目」です。目に入ったハイライトが、アナログとデジタルで微妙に違います。言葉で表現するのは難しいのですが、確かに違うと感じます。
 アナログはハイライトの輪郭がボケている感じがするのに対して、デジタルははっきりしています。ほんの少しの違いですが、それで目の表情が違って見えます。
 目は口ほどにものを言い・・とは、よく言ったものです。

 百発百中というわけではありません。でも、はっきり確信できたときにしか言わないから、受講者から見ると百発百中です。「さすが先生」ということになります。(ズルイですね)
 マグロの競りをやる人は、本マグロかどうかを直感で見分けるといいます。感を維持するために、高いお金を払って定期的に上トロを食べにいくとか・・・
 写真を見分けるのに、お金はかかりません。たくさん写真を見るだけです。

 いまでは写真用プリンターの大半がデジタル式です。フィルムで撮影してもプリントにするときはデジタルです。300dpi程度の解像度だと、原板がフィルムかデジタル画像かを見分けることは難しいかもしれません。
 デジタルカメラの性能も上がっています。

 それでもデジタル写真だと確信できるときがあります。やはりハイライトの出方です。ダイナミックレンジの狭いデジタル画像は、白が飽和したハイライトの感じが、アナログと違って見えます。
 もうアマチュアに写真を教えることはないと思いますが・・・
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