2009/04/16(木)デジタル写真で一儲け

 まだしぶとく生き残っている写真店には、デジタル写真で一儲けしてほしいですね。写真のデジタル化は、写真の終焉ではなく、次の時代への発展のきっかけだと思います。

 写真のデジタル化の波が押し寄せてきたときに、「これは明治維新と同じだ」という話をしたことがあります。
 銀塩という一部の特権階級が握っていた技術が崩壊し、写真の世界が広く解き放たれたというのが、「明治維新説」の根拠です。

 現実に、銀塩写真の生産設備を持たない人は、写真のデジタル化で恩恵を受けました。少ない設備投資で、写真を自分の手にすることができたわけです。
 勝海舟や木戸孝充たちですね。暗殺されずに生きていれば、坂本竜馬もお仲間です。徳川幕府のままでは、日の目を見なかった人材が、新しい時代の担い手になりました。

 ちょっと前に、知り合いの写真屋の社長から電話がありました。地方の総合ラボから独立した立志伝中の人物です。
 この人ですら、ウェット(銀塩)処理からドライ(デジタル)処理の時代になった…と公然と言い放ちます。いま使っている銀塩プリンターをやめて、インクジェット式のドライプリンターに切り替える話をしていました。

 話の筋は、ノーリツ鋼機のQSS31型を下取に出して、ドライ式プリンターに入れ替える・・というものでした。31型といえば、L判を1時間に何千枚も処理できる高速機です。それで、150万円くらい浮かせたいと言います。
 それはちょっと虫のいい話ですね。いまどき高速処理の銀塩プリンターを買おうという人は、まずいないと思います。しかも、下取差益を期待するというのは、無理でしょうね。

 銀塩処理の主みたいな人が、ドライ処理でいいという時代です。手持ちの銀塩プリンターが、まだ高く売れるという認識は、かなり甘いですが・・・
 デジタルで一儲けしてほしい・・というのは、こういう都合のいい話を言っているわけではありません。一儲けは、31型を二束三文(?)で処分したあとの話になりそうです。
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