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2008年08月27日の記事

2008/08/27(水)銀塩プリントの価格

 カラー印画紙の値上げで少しザワついた写真業界ですが、製品のプリントのほうは値上げの動きが少ないようです。原価比率が低いという事情もありますが、値上げできる状況ではない・・ということでしょうか?
 製造するプリント機械が高いし、売上は減少傾向にあるので、本音は上げたいところでしょうが・・・

 先日久しぶりに知り合いの写真屋さんと会って話をしました。写真スタジオのプリントを請け負う地域ラボみたいな仕事もしています。
 業務用のプリントは、値下げ攻勢が激しく、ブライダル関係の大口を取られたと嘆いていました。とても値上げどころじゃないそうです。

 ブライダル関係のプリントは、簡易印刷の写真ブックが安くできるようになり、1コマあたりの単価が、印画紙プリントのほうが高くなるケースがあります。
 原価が下がって付加価値がつくのなら、ファイルする手間のかからない写真ブックに移行する業者が出てきて当然です。競争相手は同業者だけでなく、印刷業界も加わって熾烈な戦いを繰り広げています。

 プロマイドというのは、映画スターや人気歌手の写真です。もう死語に近い言葉ですが、印刷ではなく本物の生の写真を意味していました。印画紙の写真が高かった時代の話です。
 デジタル時代になって、プリントが印画紙であるか印刷であるかは、あまり問題にされなくなりました。拘っているのは、写真業界くらいです。

 少量のオンデマンド印刷が安くなって、印画紙プリントとの価格差が拡大すると、もう一度「本物の写真」の価値を見直す動きが出てくるかもしれません。
 問題は、それまで生き残っている写真屋さんが何軒いるか?です。
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