携帯電話にカメラ機能が搭載されるようになり、コンデジは姿を消すのではないかと予測しましたが、そうはなりませんでした。ここへきて、スマホの急速な普及で、コンデジの売れ行きが落ちているそうです。でも、ゼロにはならないでしょうね。
カメラとケータイは、常に相関関係にあります。ミノルタα7の裏ブタには大きな液晶パネルがついていました。フィルム式だから、データ表示のためのパネルです。「こんな大きな液晶で大丈夫か」とメーカーの人聞いたら、ケータイの普及で液晶技術の進歩はすごいんだそうです。(なるほど)
フィルム時代にカメラの電子化が進み、ダイアルからボタン操作に変わったときは、年配者を中心に戸惑いの声が上がりました。ボタン操作に抵抗感がなくなったのは、ケータイの普及が関係していると思います。カメラはたまにしか使いませんが、ケータイは毎日利用します。
世の中のトレンドは、絶えず変動します。発展著しい新興国では、タクシーに乗るとき、運転席の隣に座るのが流行ったそうです。「タクシーに乗っているのはオレだ」とばかりに、顔が見えるようにするためです。それがいまでは、車を持っていないと見られるのが嫌で、顔が見えない場所に座るようになったとか・・・
日本では、マイカーがステータスだった時代には、右腕が日焼けしている男がもてたそうです。そのうち、外車なら左腕だろうということになり、やがて片腕が日焼けしているのはエアコンがない証拠、みたいな見方に変わっていきました。
デジカメの普及期には、芸能人が通り過ぎるときに、皆が一斉に両腕を伸ばして写真を撮るシーンをよく目にしました。ファインダーを覗いて撮っているのはバツが悪い雰囲気です。
それがそのうち、皆が片腕を伸ばして撮影するシーンに変わります。カメラ付ケータイの登場です。スマホになってからは、両手に戻ったようですが・・・
レンズ交換式のミラーレス機が登場し、電子式ビューファインダー(EVF)が注目されるようになりました。一眼レフでなくても、ファインダーを覗いて写真を撮るのが、当たり前になりつつあります。
コンデジから光学式ファインダーが姿を消して約 10 年。ようやく本来のカメラの構え方に戻ろうとしています。カメラとケータイ(スマホ)との違いは、ファインダーが覗けるかどうかになるかもしれません。