2017/04/25(火)現像用保温器は予想以上の大活躍

 写真現像用の平バット保温器を育苗に使い始めてから1ヵ月半になります。室内の窓際に置いて、バットの底面温度が 28~30 度になるようバイメタル式のサーモスタットで調節しています。毎日データを取っていますが、ほぼ狙い通りの温度で推移していて、細かい調節は必要なさそうです。

育苗中の現像用保温器
 25 穴を 20 穴にカットした育苗トレイ(上の写真)は、発芽が揃うまで待っていると、先に発芽した苗が徒長ぎみになります。発芽後は保温器から外して温度を下げる必要があり、どこで見切るか決断しないといけません。そこで2回目以降は 78mm 角のポットを使うようにしました。一度に 12 個セットできます。発芽したものから順番に外していけばいいので、このほうが管理が楽です。

 去年は発芽に失敗して苗を購入した青ゴーヤは、今年は保温器のおかげで無事に発芽しました。水に浸して保温器の片隅に置いておき、根が出始めたのを確かめてからポットに蒔いたところ、4日後にはすべて発芽です。去年はあんなに苦労したのに… 

 特価で手に入れたマリーゴールドの種も蒔いてみました。袋には何枚もシールが貼ってあり、いちばん下は「レジにて2割引」、その上に「レジにて半額」、さらに上から貼った「100 円」のラベルが透けて見えます。買った時はナント! 50 円でした。それでもほとんど発芽して、現在育苗中です。家内いわく「 50 円じゃ一苗も買えないわ」。いやー、現像用保温器は予想以上の大活躍です。

 保温器のおかげで発芽の失敗は少なくなったものの、問題はその後の育苗です。最初に蒔いたミニトマトのアイコは、無事発芽したのですが、うっかり直射日光に当ててしまい子葉が日焼けしてしまいました。それでもなんとか本葉が出るところまで踏ん張っています。一応念のために第二弾を育苗中です。

 ズッキーニは、セルポットで発芽してからしばらく保温器に入れたままにしておいたため徒長してしまい、ポットに植え替えるときにポキッと折れてしまいました。こういう大きな種は、ほかの品種と一緒にセルポットに蒔いちゃいけませんね。発芽が揃わないし、植え替え時のリスクもあります。ただいま単独ポットに蒔き直して発芽待ちです。

 よく「初心者は苗から」と言われますが、やってみてなるほどと思うところがあります。でも欲しい苗をゲットするためには、頻繁に売り場をチェックしないといけないし、必ず手に入るとは限りません。まず自分で種からやってみて、失敗したら苗を買うのがよろしいかと… 何事も勉強ですね。

2017/04/14(金)ホームタマネギがトウ立ちした

 毎年、夏になるとホームタマネギなる小さな玉ねぎの種球を植えています。うまく育てば年内に新タマネギを収穫できるという変わり種です。別名セットタマネギ(セット球)ともいうこの種球は、春に蒔いた種から育てた苗を球が直径 2~3cm のうちに掘りあげたもので、夏ごろにホームセンターの種苗コーナーでも入手できます。

 去年植えたホームタマネギは、種球が小さかったせいか年内に収穫できずに越年栽培となりました。こうした株は「青立ち」といって、春に球が育ち始めたころに大半がトウ立ちします。抽苔した玉ねぎは芯があって品質が下がるため、市場に出回ることはまずありません。市販されてない作物を育てるという意味では、家庭菜園ならではのものと言えなくもないのですが…

玉ねぎのトウ
 抽苔したトウ(上の写真)は、ニンニクやニラの花芽とは違い、硬くて食べられないみたいです。トウ立ちしたものは球に芯があるので、トウと芯を取り除けば新タマネギや葉タマネギとしてすべて食べられるそうです。考え方によってはムダのない作物ですね。でも、タマネギのトウ立ちは、営業農家にとっては、この世の終わりみたいなもんなんだとか… (市場に出せないからね)

 ホームタマネギの栽培は、今回で3回目です。2回目までは、全数とはいきませんでしたが、ほとんどを年内には収穫していました。すべて年越しし、全部トウ立ちしたのは今回が初めてです。失敗した原因は究明しておかないといけません。農業も科学です。

 まず第一に、買ったセット球が売れ残りのもので、球のサイズが小さかったことです。ホームタマネギの栽培は、初心者向きというサイトがある反面、上級者向きとするサイトもあります。球のサイズ、蒔き時、発芽の方法、追肥のタイミングなど、かなりシビアな栽培が求められます。直径 2.5cm 未満の小さなセット球は、早めに植え付けて育てないと「青立ち」になりやすいのが難点です。常識的な適期に植えたものの、サイズが小さかったのが致命傷でした。

 それと、決まった時期に植えておけば、あとは勝手に育つと思い込んでいたのが間違いでした。植え付け時期は8月末の一週間と限られています。今年で言うと8月末を含む最後の週です。なぜこの期間に限られるのかは、日照時間が関係しています。秋のお彼岸を過ぎると如実に日照時間が短くなります。10 月中旬までに本葉が7枚程度に育っていないと「青立ち」株になりやすいんだそうです。

 そのためには、8月末の限られた期間に種球を植え、なるべく早めに発芽をそろえないといけません。発芽をそろえるために、遮光して地温を下げ、乾燥させないようにこまめに灌水する作業が必要です。やっと発芽したと思ったら、今度は9月下旬には1回目の追肥が必須です。これを忘れて遅めに追肥すると「青立ち」の原因になります。決まった期間に植えさえすればそれで終わり…ではないわけです。

トウ立ちした玉ねぎを収穫
 どうやら今回のホームタマネギの栽培は、いろんな点でアウトだったみたいです。トウ立ちした玉ねぎは、トウと芯の部分を除いてすべて食べられるそうです。ただし日持ちがしないから、一ヵ月くらいで消費しないといけません。大した数じゃないけど、これから毎日タマネギ料理の連続です。ネギは苦手だから葉っぱは家内に… あとは丸ごと伯母さんちにもね。(珍しいとかいって喜んでました)

2017/04/07(金)やはりカメラを買ってやったのね

 また呉服屋の社長から電話です。去年雇った新入社員のおねえちゃんが、以前勤めていたスタジオと同じカメラじゃないとイヤ!とタダをこねていたので、仕方なく買ってやったそうです。機種は EOS-5D MarkIII 。「撮影の基礎がわかってないからカメラだけいいのにしても写真は撮れない」と言っておいたのに… 渋ちんのくせに若い女性には甘いんだわね。

 希望通りのカメラを与えたら、次は照明設備がどうとか別の理由をつけてわがままを言うに決まっていると忠告しておいたのですが、案の定、そのパターンです。ライティングがうまくいかないので教えてやってほしいとの要望でした。(だから言ったでしょ)

 久しぶりにスタジオに行ったら、右側の壁に竹垣やレンガ風の壁を模した「立体背景」が新設されていました。メインライトとサブライトは短い固定レールに吊り下げられている形で、ほとんど動かせない状態です。こちらの照明をどうしたらいいかわからないと言います。あのおねえちゃんじゃ、そりゃわからんわね。

 「立体背景」は幸いメインライトの反対側なので、それをフロントぎみのメインライトとして利用することにしました。「光軸を外してライトの縁で撮る」なんて言ってもわからないだろうから、ライトを動かさずそのまま撮るように指示しておきました。いちいち動かさずに済むというのが、何よりもうれしかったみたいです。

 そもそもこのスタジオは天井が低くいのが最大のネックです。スクリーン面だけは天井を抜いて上げてありますが、ライトがある場所は 2m20cm くらいしかありません。パンタで釣ったキミーラのソフトバンクは、完全にアッパーライトぎみです。(七五三など子供だけの撮影ならまだいいけどね)

 そこで、キミーラを横に倒して使うことにしました。パンタを外して直接ランナーに取付ければ、天井ぎりぎりまで上げることができます。横位置にすることでメインスクリーンと立体背景の両方をカバーできるから一石二鳥です。スタジオが狭いので光がよく回り、同じ絞りで撮影しても結果はほとんど同じです。(早い話がベタ光ぎみ)

 CM フォトの大御所、超人先生によれば、「光を当てれば写真は写る。問題は影をどう整理するかだ」そうですが、このスタジオは整理すべき影自体がないので、素人カメラマンにはちょうどいいかもしれません。若い娘は美肌効果とかいって、陰影のないハイキーぎみの画像を好む傾向があるみたいだし…

 これまでは出入の写真屋から派遣されたプロカメラマンが撮っていましたが、どうやらこれからはこのおねえちゃんをメインに撮らせるみたいです。外注費が抑えられるのなら EOS-5D を買ってやっても安いもんです。さすが渋ちんの社長。抜け目がないですね。
OK キャンセル 確認 その他