2010/07/10(土)生き残った地域ラボ

 かつてはアマチュア相手だった地域ラボで、生き残っているところがまだあります。いずれも写真館や写真スタジオの需要がまだあるからでしょう。
 写真の引伸ばしと写真集の制作に特化して、サービス判はやっていないラボもあります。

 先月末、東京のビックサイトで「フォト NEXT 2010」(昨年までは「スタジオ写真フェア」)が開催されました。あまり興味はないので、もう何年も行っていませんが、今年はどうだったんでしょうね。
 広い会場を埋めているのは、デザインアルバムや写真集の作成を請け負っている企業です。全国には、まだこんなにたくさんのラボが生き残っているのかと、前に行ったときには驚かされました。

 なかには韓国や中国で制作しているところもあります。印刷物と同じ感覚ですね。仕上の品質や納期の短縮化など、国内ラボが生き残るためには、サービス向上が不可欠のようです。

 「酸化セリウム」の先生の御曹司が、結婚式の撮影を頼まれたそうで、写真集のアルバムをどうする?とか言っていました。出入の業者に頼んで、1冊見本を取寄せ中だとか・・・
 確か近所に台紙屋があったのを思い出し、電話帳で調べて教えておきました。写真台紙とアルバムのメーカーです。

 自社で出力と製本はやっていないと思いますが、中国と国内に制作を依頼する先を持っているはずです。撮影から出力・製本までを自分でやるのは大変です。外注できることは任せないと・・・
 ネットで調べたら、デジタルアルバムがメニューに載っていました。完成品ではなく、アルバムの材料です。紙製品のメーカーだから、出力は外注でしょう。

2010/07/09(金)ネガのリバーサル現像

 リバーサルフィルムがネガ現像できるなら、ネガフィルムをリバーサル現像することも可能なはずです。ベースがマスキングされているから、まともな色には仕上がらないと思いますが・・・

 そんなことを考えていたら、地元のラボで受付けているところがありました。現像料は割増料金となりますが、メニューのひとつとしてホームページに掲載されていました。
 もともと富士系の地域ラボで、リバーサル現像もやっています。増減感可能で、シノゴのリバ現を引き受けているところをみると、おそらくタンク式でしょうね。

 ネガとリバーサルのクロス処理は、表示感度どおりにはいかないから、増減感して補正しているのかもしれません。その辺のところは、一度聞いてみようかと思っています。

 このラボは直営店を何軒か持っていて、まだ頑張っています。ほとんどがショッピングセンターや地下街のテナントです。路面店はずいぶん前にやめてしまいました。
 年配の店長が何人かいて、いろいろ無理を聞いてくれましたが、もう知った顔はいないでしょうね。

 いまでもフジクロームクラブの流れで、撮影会や写真教室もやっているみたいです。ネガとリバーサルのクロス現像は、こうした常連客を抱えているからだと推察します。
 ホームページを見た感じでは、リバーサルよりもデジタル写真のほうが多数派になったみたいで、大伸ばしプリントに力を入れていました。

 ラボ業は赤字でも、オーナーは資産家だそうだから、頑張れるうちは事業を続けてもらいたいですね。

2010/07/08(木)リバーサルをネガ現像

 モノクロフィルムと違って、リバーサルフィルムは、ミニラボのネガ現像機で処理しても、薬液がダメになることはありません。実際に現像してみると、露光アンダーのネガの状態で仕上がってきます。

 この原理を利用して、1~2絞り露光オーバーで撮ったリバーサルをネガ現像し、プリントする人がいます。マスキングがされていないので、変な色で仕上がってきますが、それが被写体のイメージとピッタリ合えば、作品ぽい写真になります。

 期限切れのリバーサルがあったら、実際に試してみるといいでしょう。コツは、露光オーバーで撮ることと、まともな撮り方をしないことです。狙いはイメージ写真ですから・・・
 問題は、ミニラボが受付けてくれるかどうかです。モノクロフィルムや映画用フィルムを間違って処理して、母液をパーにした経験のある店は、きっと拒絶すると思います。
 懇意の店があったら、リバーサルはネガ現像してから反転露光をしていることを伝えて、説得するしかないでしょう。

 モデル撮影会で、リバーサルを間違えてネガ現機に突っ込んでしまった店がありました。何十人ものフィルムを一度に処理したので、ついうっかりしたのでしょう。日頃見慣れないマイナーなフィルムでした。
 店でお客と談笑していたら、店の人に「ちょっと・・」と呼ばれました。どうしたらいいか戸惑っている様子です。

 お客には正直に事情を話して謝るしかありません。現像代はもちろんロハです。顔なじみの常連客だったので、「かえって面白い作品になるかもしれない」と、何カットかチョイスしてみました。本来なら露光オーバーでボツになるコマです。
 「先生がそう言うならプリントしてみるか」と納得してくれました。いいお客さんです。
OK キャンセル 確認 その他