2009/01/06(火)プロフォートの形見

 年末に家の掃除をしていたら、「鶴見商事」の形見がいくつか出てきました。いまでは使われなくなった際物ばかりです。

 そのひとつは、135のスライド原板からプリントする機械です。マウントされた原板をセットしてスイッチを押すと、ストロボが発光して、インスタントフィルムに露光されます。ピールアパートタイプのFP-100Cを使えば、その場でカラープリントが手に入ります。
 いまどきFPフィルムを使っているひとはないし、コストが高いから実用性はないですね。鶴さんからデモ機としてもらったものですが、捨てるのはもったいないので、「酸化セリウム」の先生に進呈しました。「ブローニーからはできんのか?」とか言ってましたね。使うつもりだったみたいです。

 双眼鏡も出てきました。カールツァイスの双眼鏡です。
 ツァイスといっても、東ドイツのカールツァイス・イエナ製です。本皮のハードケースに入っていて、「いかにも・・」という風貌をしています。
 ポロプリズムのZCFタイプで、8x30というスタンダードなスペックです。瞳径を見るとまん丸に見えているから、プリズムの大きさは十分にあるようです。市販の普及品は、瞳径にかげりがあるものがほとんどですが、手抜きはしてないみたいですね。

 東ドイツ製の双眼鏡は、軍事目的で作られているから高性能・・というのが、鶴さんの売り文句でした。イエナといえどもツァイスのブランド力もあります。
 それでもカメラと違って、双眼鏡は難しかったようです。モノを見て、「なかなかいいですね」と誉めたら、「わかってくれるのはアンタくらいだ」と、ご機嫌でした。

 バナナの叩き売りじゃないけど、買った値段は安かったですね。「エイ!もってけ!」みたいな売り方でした。かなりたくさん仕入れたようで、事務所に来るひとに片っ端から勧めてました。
 買ったひとは、お得な買い物だったと思います。 
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