2009/01/09(金)補色のフィルター
自然光とストロボ光が、ちょうど半々なら、補色同士が打ち消しあってニュートラルな発色となります。ストロボ光が届かない遠景だけに、レンズにかけたフィルターの色がつくわけです。
この原理を使えば、背景の色(例えば夕焼け)だけ強調した写真を撮ることができます。コマーシャルフォトのプロがよく使うテクニックですね。
このカラーバックフィルターは、全部で4色あります。ストロボの前につけるフィルターは、大きい代わりに平面精度が保証されていないので、レンズ前には使えません。カメラ側と同じ精度のフィルターなら、2セットあれば済むのですが・・・
説明書によれば、「原理は容易に理解できても、実際にはなかなか微妙なもの」だそうです。「辛抱強く試みることが必要」とも・・・
確かに理屈通りにはいきませんね。テストした結果では、手前の被写体に背景と逆の補色が残ったり、背景の色と同化したりで、ドンピシャとはなりません。被写体や表現意図によっては、少しズレたほうがよいイメージになることがありました。やはり、数撃ちゃ当たる!の世界ですね。
三原色でよければ、市販のRGB/CMYフィルターの組合せで、同じ効果を出すことができます。カメラ側にはRGBのCCフィルター、ストロボ側にはCMYのPGフィルターを使います。(PGフィルターは引伸機用)
三原色と補色の原理を理解していれば、2枚重ねで何色にもできるはずです。でも、実際には理屈通りにはいかないでしょうね。
その微妙なズレが、傑作を生むのかもしれませんが・・・