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2012年09月04日の記事

2012/09/04(火)明るいレンズはFいくつから?

 レンズの明るい暗いは相対的なものです。焦点距離と光学方式で基準が変わります。レフレックス式の超望遠なら F5.6 でも明るいほうです。一方、標準レンズで F3.5 はかなり暗く感じます。
 一般的に F2.8 より F 値が大きいレンズは暗いと感じ、F 値が小さいレンズは明るい部類に入るようです。個人的な感覚かもしれませんが、F2.8 がひとつの基準のような気がします。

 望遠系は、150mm を超えると F2.8 は大口径の部類に入ります。望遠ズームは、80-200mm あるいは 70-200mm クラスで F2.8 通しなら明るいレンズと言えます。
 ワイド系も F2.8 より F 値が小さければ大口径、それより数字が大きければ暗い部類に属します。コストを抑えながら高画質を担保したければ、F4 あたりが無難なところでしょう。昔は 28mm F3.5 なんてのが一番ポピュラーでしたが、最近はあまり目にしなくなりました。皆さん、贅沢になったからでしょうか?

 標準系のマクロレンズは、F2.8 が一般的になりましたが、昔は F3.5 や F4 が普通でした。手元にあるマイクロニッコールは 55mm F3.5 です。専用の中間リングを併用して等倍になるタイプです。無理してないから、写りは確かでした。
 当時、PENTAX のマクロは 50mm F4 でした。他社が文書の複写を想定して収差補正の基準にしていたのに対し、マクロ域を基準にしていました。昔、コシナから 50mm F3.5 のマクロレンズが出ていましたが、安いのにここまで写るか!というくらいよく切れました。
 もし、方眼紙を複写するようなシビアな性能を求めなければ、F4 程度に明るさを抑えた標準レンズで、極めてシャープで低コストなものができるはずです。

 撮像センサーの高画素化は、レンズにも相応の解像力を要求します。高感度化に伴い、F 値の暗いレンズでも実用できるようになれれば、低コストで高解像力のレンズが実現可能です。この路線を推し進めるかどうかは、メーカーの営業戦略次第です。
 この分野で付加価値をつけてもう少し稼ぎたいと思えばできないし、普及を促すことで市場を活性化させたほうが得策と考えれば実現可能です。トイレンズ感覚でめちゃんこ写るレンズをどこか出しませんかね。
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