2017/09/02(土)今夏のヒットはバカ獲れキュウリ

 昨年から家庭菜園でキュウリを栽培しています。私はあまり好きじゃないし、市中でいつでも安く手に入る野菜だから栽培リストに入れてなかったのですが、昨年、家内が「節なりキュウリ」とかいう接木苗を買ってきたので植えました。家内はキュウリが大好物のようです。

 この苗は名前のとおり節ごとに実が生って、そこそこの数が収穫できました。その一方で、追加で植えた夏秋どりの「北進」とかいう苗は、あまり活躍しませんでした。「節なり」が終わるころから収穫できると踏んでいたのにアテが外れた形です。安い苗だったのがいけなかったのかしら?

 そんな経緯もあって、キュウリは定番野菜に昇格です。今年は早々と種を用意しました。亡き友にもらった現像バット用の恒温器で育苗してから定植しました。初めに植えた2苗が順調に育ち、毎日のように収穫です。最盛期には連日 10 本以上も獲れました。(なんてこったい!)

 私は食べないので、家内ひとりではとても食べきれません。ご近所は育てている家が多いから、むやみに配るわけにもいかず、伯母さんちへ持っていったり漬物にしたりして消化しました。こんなことならまだ小さいうちに収穫してモロキューかなんかにした方がよかったかもしれませんね。モロキューなら私も食べます。(あまり好きじゃないけど)

 これだけ獲れるとわかっていたら、ひと苗だけで十分でしたね。でも後から追加で植えた2苗はあまり育たず、まだ実をつけていません。生き物はどこでどうなるかわからないし、全然獲れないよりはバカ獲れのほうがいいに決まっています。追加の苗を横目に、最初に植えた株はまだ実をつけています。さすがにここへきて収穫のない日もあるけど、今日は3本も獲れました。

 長雨と日照不足で野菜の値段が上がっているようです。家内の話ではこの前キュウリが1本 78 円だったそうです。連日 10 本超えのときは往生してたのに、市中の価格が高いとありがたみを感じるのはいかにも主婦らしい感覚です。(「高いといっても 78 円でしょ」と思うのは生活感覚のない宿六だけ?)

 去年と今年の教訓から、追加の苗は近くではなく離れた場所に植えたほうがよさそうです。キュウリは広く浅く根を張ると言います。先に植えた株の育ちが旺盛だと、後発組が割り込む余地がないのかもしれません。別の場所といってもウリ科の作物を育てた所は連作障害が心配です。ミニメロンや小玉スイカ、ゴーヤにミニカボチャなんかもウリ科です。ほかの作物との競合も考えないといけません。接木苗という手もあるけど、今年の種がまだ余ってるしね。

2017/08/07(月)水泳教室の水中写真へのこだわり

 卒業アルバムのサンプルを見せてくれた写真スタジオの先生は、研究熱心で凝り性です。アルバムの中に水泳教室のカットがありました。なんと水中で撮影しています。その辺の写真館で自分が水に潜って撮ろうなんてところはまずないでしょうね。

 そういえば、民間のスイミングスクールで水中写真を撮ったのがきっかけで、いまではそれ専門でメシを食っている写真屋の話を思い出しました。シュノーケルをつけて潜ったまま撮影します。背泳ぎでもないかぎり、水の中からでないと顔が写らないからね。一般の父兄では撮れない写真だから、結構売れるんだとか…

 卒業アルバムに収められた水泳教室のシーンで、水中の様子と地上の風景が一緒に写っているカットがありました。近頃はプールなどで手軽に撮れる防水カメラや水中ハウジングがありますが、水中と地上を同時に撮れる機種は少ないそうです。レンズの前のプロテクターに、ある程度の面積がないと、波で喫水線が上下してうまくいかないんだそうです。(なるほどね)

 「水中で撮れるカメラはいま3台ある」と言ってました。たぶん初めは普及型の防水カメラを買ったんだと思います。EOS-1D の水中ハウジングは高いし、水場での撮影はリスクが大きいからね。ところが水中と地上を同時に撮れないので、あれこれやってるうちに3台になったと推察します。これを撮ると思い込んだら諦めないのがこの先生のいいところです。

 スタジオのカメラスタンドにジナーの 8x10 が載せてありました。いまそれ用の引伸し機を自作中だそうです。簡易暗室に据えられた引伸し機は、どう見ても大きな寸胴鍋を改造したと思しき代物でした。8x10 のフィルムが挿入できるスリットが開いています。器用な人ですが、これでプリントするとなると、ちょっと試行錯誤しないといけないように感じました。

 8x10 の原板は一般的には密着焼きでプリントします。同サイズの六ッ切プリントにするわけです。大判フィルムの高画質を利用したいそうですが、引伸し機まで用意して、どのくらいの大きさのプリントにするつもりなんでしょう?(詳しくは聞かず)

 5x7 の引伸し機なら「超人先生」のところにありますが、 8x10 というのは見たことがありません。一筋縄ではいかないと思います。いま口出しすると否定的な意見ばかりになりそうです。この先生がどこまでやるか、次回のお楽しみですね。

2017/08/04(金)学校写真の著作権とスマホ文化

 久しぶりに尋ねた写真スタジオの先生は、写真のデジタル化には寛容でした。アナログ式もデジタル式も写真表現の手段のひとつに過ぎない、という考え方です。手段よりも写真の中身のほうが大事なんだとか…

 DP屋のオヤジと違って、写真館の先生方で写真のデジタル化に目くじらを立てる人は少なかったように思います。現像料ではなく撮影でメシを食ってたからでしょうね。この先生は自家処理をしてましたが、一般消費者へのDPサービスが目的ではなく、自分が撮影した写真の仕上りにこだわりがあるからでした。写真館のなかにはフィルム代とラボへの現像料の支払いがなくなって、デジタル化で恩恵を受けたところもあったようです。

 写真のデジタル化に寛容だった先生でも、最近のスマホですべて済ます傾向には抵抗があるみたいです。たいていのシーンはスマホでそれなりに撮れてしまうから、素人が安易に撮影できない写真を撮らないとメシの食い上げです。昔から写真の中身にこだわる先生だから、その点は元々百も承知です。ただ、学校の掲示板に並べておいたサンプル写真をスマホで複写して、ハイ終わり…という風潮は困ったもんだと言います。

 なかには写真(プリント)は要らないからデータだけ欲しい、という要望もあるそうです。いまどきの若い人は、プリントよりも画像データのほうが使い勝手がいいのかもしれません。父兄のなかには、街のDP店でプリントしたほうが安く上がると考える主婦感覚の人もいるでしょう。肖像権は写っている生徒にありますが、著作権は撮影したカメラマンにあります。その辺の認識が欠けている人が多いみたいです。

 画像データをクラウドに上げて、そこから注文を取る方法もあります。無料で手に入るのは画像サイズの小さいサムネイルだけだから、プリントにしても画像データにしても、代金を払わないと手に入らないシステムにすれば、スマホで複写して「ハイ終わり」はなくなります。撮影は幼稚園の先生がして、このやり方でプリントだけ請け負う写真店の話をしておきました。

 「自分が仕事をしているうちは他人に撮影を任すのは嫌だなー」と言ってました。そりゃそうでしょうね。自分で撮影しなくなったら、この先生の写真スタジオは終わりです。でもクラウドで注文を受ける方法は、今後の参考になったと思います。すぐに画像データが欲しい人は、決済システムを用意しておけばその場で入手できて便利です。写真は紙に焼かないとお金がもらえないと思うのは、ちょっと古い考え方ですね。
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