2008/10/19(日)結婚式へは早めに

 結婚式が始まる前は、シャッターチャンスの山です。その理由は、誰も写真を撮っていないからです。

 結婚式当日に他のゲストと同じ時間帯に会場に到着するようでは、カメラマン失格です。できれば、本人達を待ち構えるくらいのつもりで、早めに現場に入りたいですね。
 先に到着して出迎えたら、それだけで感激してくれますよ。好印象、イメージアップ間違いなしです。(万一失敗しても許してもらえるし・・)

 せっかく早めに到着したのだから、花嫁の支度から撮りたいところですが、男のカメラマンだとそうもいきません。
 担当の美容師さんに声をかけておいて、ヘアメイクが一段落したあたりで手短に撮影します。大抵の美容師さんは真面目で優しいから、言われたとおり呼んでくれるはずです。
 鏡に映ったシーンとか、化粧道具とか、押さえておきたい場面をイメージしておくと手早く撮影できます。

 待合の空いた時間に会場内の「部品」を撮っておくと、後が楽になります。
 ご両親や親族への挨拶も忘れないように。ここでも好印象、イメージアップです。ひょっとすると、業者でもないのにご祝儀を用意してくれたりして・・・
 もし出されたら、一旦固辞して(ここが肝心!)、どうしてもというなら受け取ればよいでしょう。その分がんばって結果を出せばいいし、写真の仕上げでお返しもできます。

 近しい親族とのツーショットは、一般のゲストが到着する前に押さえておけたらラッキーですね。皆が集まりだすと、身内だけのシャッターチャンスは少なくなります。

 昔から「早起きは三文の得」というように、早めに現場に到着して損することはありませんね。

2008/10/18(土)花嫁と一緒に撮る

 ゲストの写真で外せないのは、新郎新婦と一緒の同伴写真です。
 とくに花嫁と親しい間柄のひとは、花嫁と二人だけのツーショットも撮ってあげたいですね。待合中の歓談のときに、どういう関係で、どのくらい親しいのかを素早く見抜きます。席次表は事前に入手しておきましょう。

 同伴写真にしてもミニ集合写真にしても、ゲストから撮って欲しいと申し出があることは稀です。カメラマンから積極的に声をかけて、勧誘しないといけません。
 ミニ集合を撮った後で、花嫁と親しいと判断したひとにツーショットを勧めます。気のあるひとは、我も我もと自分から名乗り出ます。放っておいたらこうはなりません。

 花嫁に祖父母がいたら、必ずツーショットで撮っておきます。年寄りは遠慮がちなので、探し出して撮るくらいの気遣いが欲しいですね。
 遺影写真にも使えるから、全身以外に半身だけのアップも撮っておきましょう。気づかれて「葬式の写真ができた」なんて言われるかもしれませんが、めでたい席だから怒られることはありません。内心はすごく嬉しいはずですよ。

 新郎側の親戚や友人でも、花嫁を交えて一緒に撮ります。これから自分の身内や友人になるわけだし、結婚式の主役は花嫁みたいなもんです。新郎とだけのツーショットでは「花」がありません。

 新郎新婦と一緒のミニ集合写真がいっぱい撮れたら、後でご両家から感謝されるはずです。写真室で撮った集合写真は、焼増代が高いから、全員の分を頼んでいないかもしれません。親しいひとと一緒に写っているミニ集合写真があれば、不満を抱かれる度合いが低くなります。

 待合中にショット数が稼げれば、披露宴のときにあせらずに食事が楽しめます。花嫁がフリーの時間は限られているから、チャンスを逃がさないようにね。

2008/10/17(金)ゲストをもてなす心

 前述しましたが、プロのスナップ写真は記録写真からイメージフォトに変わってきています。ブライダル写真集が稼ぎ頭になってきたからです。
 ゲストの顔を洩れなく押さえることよりも、写真集向きのシーンをたくさん撮ることのほうが重要視されています。お金をもらうのは当事者からだし・・・

 一方、結婚式のあり方は、本人中心の行事からゲストへのもてなしを重視する形に移行しています。中座の時間を短縮したり、お色直しの回数を減らしたりして、ゲストと一緒にいる時間を大切にする風潮があります。
 プロの写真屋とは逆の価値観ですね。ゲストが頼まれて写真を撮る場合は、ゲスト重視の想いを汲んであげたいところです。やっぱり身内に頼んでよかった!と言わせるには、このポイントを押さえておくべきです。

 もし、プロのカメラマンを雇っていたら、記録用のスナップ写真を頼んだのか、写真集を頼んだのかを事前に聞いておきます。
 写真集を頼んだのなら、イメージ写真を撮る必要はありません。対抗意識を出して傑作を狙うよりも、プロが手を抜きがちなゲストの写真を重点的に押さえます。

 ゲストを大切にするために、新郎新婦がどういうところに気を遣ったかを知っておくといいですね。
 料理にこだわったのなら、料理の写真は外せません。「写真班」ですから、いきなり箸をつけずに写真を撮ってから手をつけるようにします。食い意地の張ったひとには務まらない役目ですが・・・

 アトラクションも大切です。親しい誰かを喜ばせるために立てた企画なら、主役が誰かを見抜きます。司会役に聞けばわかります。
 プロの司会者でもたまにポカをやるので、事前に聞いておけば再確認の効果があります。プロは慣れすぎて、うっかり忘れることがあるからです。

 写真班はスタッフの一員だから、ゲストへのもてなしの心を主催者と共有することが、上手な写真を撮る秘訣ですね。
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