2012/07/20(金)日中シンクロについて
なぜストロボを焚くのか聞いてみたら、「アイキャッチを入れるため」という答えが多いのは意外でした。効いても効かなくても光りさえすればいいわけです。鳥の写真じゃあるまいし、針で突いたようなアイキャッチなんて、意味がないと思いますがねぇ。私ならレタッチで消してしまいます。
「肌の発色を整えるため」という答えを期待したのですが、そういう人はほとんどいませんでした。レフ板効果を期待する人はいましたが、発光面積が小さすぎます。レフ板代わりに使う場合は、ある程度の面積が必要です。
正面から直焚きのストロボ光は、立体感がなくなったり、あまり強いと背景が夜景みたいに不自然な描写になったりします。焚くなら適正露光の半分以下、-2EV くらいが隠し味にはいいようです。
窓際で屋外を背景にして、部屋の中から人物を撮る場合は、補助光ではなくてメインライトの役割になります。バウンスやディフューズで面光源にするのが基本ですが、ちょっとした撮影には大掛かりで面倒です。
自然に見せるコツは、屋外の景色を露光オーバーにすることです。部屋の中より外のほうが明るいのが当たり前だからです。それでも人物がシルエットに近い描写になるはずです。それをストロボ光で補います。
フィルム時代は、現像があがってくるまで結果が見えませんでした。露出やストロボの光量を変えながら、何パターンか撮影したものです。結果を見るのが楽しみでした。
デジタルカメラは、その場で結果が確認できます。楽になった反面、撮影が味気ないものになりました。せめて、よりよい結果を出したいものです。