2024/09/15(日)固定資産税を含む共益費とは?

 マンションなどの集合住宅には、日常的な活動をするための共益費と、大規模修繕に備えた修繕積立金などの負担金があります。

 入居率を高めるために、これらの負担を低く設定する開発業者がいて、大規模修繕の費用がまかなえずに老朽化する事態が懸念されています。月々の支払いが少ないからと、こんなマンションに手を出したら後で痛い目に遭いそうです。

 前に住んでた公団分譲の集合住宅は、共益費に共有土地の固定資産税が含まれていました。各世帯に請求される固定資産税は、居住している「家屋」部分だけです。共益費の過半が共有地の固定資産税で、残りのお金でほかの経費を賄っています。

 一般的に税金を払う主体は個人か法人です。どちらにも属さない「管理組合」が支払うケースは稀のようです。不動産会社の営業は、そういう話を聞くは初めてだと言ってました。

 家内の相続税の件で相談した税務署員も「そんなバカな」と驚いてました。固定資産税は国税じゃなくて地方税です。納税先の市区町村が認めれば、個人や法人でなくても払うことができる、ということでしょう。

 そんなことから、賃借人さんには駐車場使用料だけを請求し、共益費と修繕積立金はこちらで負担しています。同じ団地の中で賃貸募集している物件情報を見ると、共益費と積立金を賃借人の負担とするケースが多いように感じられます。

 区分所有者が払うべき固定資産税や、いつ大規模修繕が行われるかわからない修繕積立金を賃借人に負担させるのは筋違いじゃありませんかね。そのぶん家賃が安く設定されているとしても、つじつまの合わない料金体系はトラブルの元です。

 今回、敬老会の弁当代を補助する一件で、共益費の内訳や使い道について検証してみました。少なくとも個人の弁当代を補助するためのお金じゃないのは確かです。
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