2009/01/31(土)アマチュア写真家の指導

 アマチュア写真家向けのイベントには、必ずといっていいほどプロの写真家が講師として招かれます。客寄せの看板・・ということもありますが、主催者側に指導できるひとがいないのも大きな要因です。
 メーカーのひとは、商品知識はあっても、写真撮影のことはわかりません。

 プロの先生方のなかには、アマチュアの指導に熱心なひともいれば、まったく気のないひともいます。
 地域のグループと密接に関わっている先生は、熱心な方が多いですね。「山陰の植田」と呼ばれた植田正治さんなんかは熱心でした。お歳にもかかわらず、精力的に動いて指導していました。

 一方、全国区の先生は、どちらかというとあまり口を出さないタイプが多いように思います。デンと構えているだけで役目を果たした・・ということでしょうか?
 秋山庄太郎さんをはじめ大御所は物静かで、進んで何かをするということは少なかったですね。中村正也さんもそうでした。

 かといって、指導に熱心ではないかというと、そうではありません。聞いたことに対しては丁寧に答えてくれました。余分なこと、無駄なことはしない・・というスタンスです。
 人間は、自分の了解できる範疇のことしかわかりません。知識は少しずつしか蓄積できないのが普通です。その辺をよくわきまえているのだと思います。

 アマチュア写真家とプロの違いは、写真の基礎があるかないかです。いくらカメラ雑誌を読み、写真クラブで活動していても、知識は身につきますが実用的な基礎は得られません。
 大御所の先生方には、その越えがたい溝があるのがわかるんでしょうね。

 相手のレベルを考えずに、自分はプロだ!とばかり、オレ流を押し付ける先生がたまにいます。名前は言いませんが、撮影会でお客としょっちゅう喧嘩していたひともいましたね。
 大御所の先生方は、そういう事例を見聞きして、反面教師にしていたのかもしれません。
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