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2012年03月02日の記事

2012/03/02(金)顕微鏡のレンズで撮る?

 リバースアダプターでワイドレンズを前後逆にし、マクロ撮影に利用するのは、昔からよく知られた方法です。もうひとつ、拡大専用レンズを使うやり方があります。
 以前「顕微鏡対物レンズ用アダプター K」というのが、PENTAX から出ていました。デジタル一眼レフが発売されてからしばらくは、カタログに載っていた記憶がありますが、現在は製造中止のようです。安いパーツだから買っておけばよかったですね。

 規格は一般的な顕微鏡用の RMS マウントです。口径 20.32mm(4/5 インチ)、ねじピッチ 0.706mm(1/36 インチ)、同焦距離 45mm 。「同焦(点)距離」とは、顕微鏡に装着した場合、対物レンズの胴付き面(カメラでいうフランジ面)から対象物(カバーガラス)までの距離を表わします。倍率変更でターレットを回したときに、合焦位置が大きくズレないよう規格を統一したわけです。

 顕微鏡にカメラを取り付ければいいように思われますが、拡大率が大きすぎるのと、透過光での撮影になるので、使用目的が違ってきます。対物レンズでの撮影は、等倍よりやや大きい拡大撮影を想定しています。
 VTR カメラの C マウントに変換するアダプターは、現在でも入手できるみたいです。PENTAX 以外のメーカーは、RMS アダプターという言い方をしています。

 実はマクロ撮影用のレンズが RMS マウントで市販されていました。ベローズ専用の拡大レンズです。ツァイス・ライカ・ニコン・キヤノン・オリンパス・ミノルタ等々。ペンタックスは RMS マウントのマクロレンズを出していなかったので、「顕微鏡対物レンズ用」という言い方をしたみたいです。
 顕微鏡の対物レンズは、普及品はあくまで眼視用です。写真撮影に使うなら、ベローズ用の拡大レンズが間違いないでしょう。イメージサークルが大きいし・・・

 ニコンのマクロレンズの呼称は、マイクロ・ニッコールですが、RMS マウントの拡大レンズは「マクロ」ニッコールです。意味があって使い分けているんですね。残念ながらマクロのほうは、すでに製造を打ち切っています。
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