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2009年02月17日の記事

2009/02/17(火)写真のデジタル化で大儲け

 銀塩写真からデジタル写真への転換で、写真業界の多くは衰退の一途をたどっています。そのなかで、写真のデジタル化で儲かったジャンルがあります。一部の写真スタジオです。

 DP兼業の写真館と違い、撮影業務専門のスタジオは、プリント設備を持っていません。現像・プリントはラボに外注していました。
 写真のデジタル化で、フィルム代と現像料が要らなくなりました。年間数百組程度のスタジオでも、かなりのコストダウンになります。多ショット化で1組あたりブローニーを2~3本使っていたのなら、年間で100万円は違うでしょうね。

 フィルム原板がデジタルデータに変われば、外注しなくても自家プリントが可能です。プリントを内製化すれば、そちらでもコストダウンすることができます。
 写真スタジオのなかには、写真のデジタル化で大儲けしたところがあるそうです。自宅の駐車場に高級車がとまっていた・・なんて話を聞きました。繁盛しているスタジオにとって、デジタル写真は打出の小槌です。

 ある全国チェーンの子供写真館は、フィルムからデジタルへの転換をほぼ終えたようです。ラボへの外注から自社工場での出力に切り替えました。出力設備は、いわば印刷工場に近い形態だそうです。
 プリント需要をあてにしていたメーカーラボは、仕事を失ってしまいました。一時はフィルム現像とプリントで潤っていましたが、プリントすら取れない状況に追い込まれました。

 こうしてみてみると、衰退しているのは銀塩写真で潤っていた業者ですね。銀塩式の現像設備を持たないところにとっては、デジタル化は追い風になりました。
 このことは、一般家庭の写真にも当てはまります。いままで生産設備を持たなかった一般ユーザーでも、自宅で簡単にプリントを手にすることができるようになりました。一種の「産業革命」です。
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