2019/07/21(日)固定電話を光電話にすると得?

 利用する回線の種類によって電話の料金体系が変わります。昔は電電公社の固定電話しかなかったから迷うことはありませんでした。新規に電話を引くときに電信電話債券を購入しないといけなかったアレです。現在は「電話加入権」というのに変わっていて、費用は半分程度になりました。

 NTT 東西の固定電話以外の回線であれば、電話加入権は不要です。NTT でも「ひかり電話」なら加入権は要りません。ただし光インターネットの契約が必要です。フレッツ光にしたときに固定電話を光電話に替えるケースが多いようです。光電話にすれば基本料金や通話料金が安くなります。しかも電話番号はそのまま使えます。

 いいことづくめのような光電話ですが、デメリットもあります。停電になると使えないことです。従来の NTT の固定回線でも FAX やプッシュ式電話機など AC 電源が必要な機器は、停電すると使えないのは同じです。ただし、ダイヤル式の電話器は停電時でもつながります。相手先の状況にもよりますが、向こうもダイヤル式なら停電中でも話ができるはずです。

 停電時に光電話が使えないのは、ひかり電話ホームゲートウェイ (HGW) が家庭用 AC 電源で動いているからです。この HGW に自前で給電できれば通話可能です。いわゆる無停電電源装置です。NTT の基地局は停電時のバックアップ電源が備えてあるので、自宅の HGW と電話機に給電できれば光電話でも通話できそうです。

 通信はライフラインというのが持論です。一時、インターネット回線と IP 電話をセットにして「こんなにお得!」なんて勧誘してた代理店がありました。050 から始まる IP 電話です。「この電話は停電でも使えますか?」「110 番や 119 番につながりますか?」と質問すると、嫌な顔をされたものです。あのクソの IP 電話の基本料金が「ひかり」と同じ 500 円だなんて、詐欺だわ!

 「ひかり電話」は 110 番も 119 番もできます。固定電話回線と通り道が違うだけです。固定電話回線も光収容が進んでいます。それに伴って光サービスエリア内の ADSL は 2023 年1月末で終了となります。ネット回線を光に変更する人は固定電話も光電話にするんですかね。

 我が家のネット回線はケーブルテレビ会社のメタル回線です。ここでも光収容が進んでいて、しつこく光回線への変更を言ってきます。タダで工事はいいけど、月々の料金体系が変わります。「光にするなら別の回線にする」と言うと黙って引き下がります。この辺りも NURO 光のエリアになったしね。

 てなことで、わが家の固定電話回線は、当面はアナログのままです。モバイル通信の 5G がスタートしたら、光ネット回線の内容が料金体系も含めて変わるかもしれません。慌てて得することはなさそうです。

2019/07/16(火)4G の音声通話 VoLTE とは?

 前回、手持のスマホは 3G と 4G に対応しているから 3G が停止されても通話できると書きましたが、果たしてそうでしょうか? スマホ本体とフリー通話 SIM が VoLTE に対応していなければ 4G での通話はできません。

 4G の音声通話 VoLTE(ボルテ)は 4G 回線を使った通話です。LTE は厳密には 3G と 4G の間の規格で 3.9G だそうですが、四捨五入(?)で LTE=4G と一括りにしています。手元の ASUS Zenfone4 Max は、au と Y'mobile の VoLTE には対応しているものの、ドコモの VoLTE には非対応みたいです。ドコモ回線で VoLTE を使うには Zenfone5 以降の機種でないと対応していないようです。

 つまり、3G 回線が使えなくなったときに、手持のスマホでは音声通話に制限が生じることになります。ちょっと前までは DSDS(デュアルシム・デュアルスタンバイ)がトレンドでしたが、いまは DSDV(デュアルシム・デュアル VoLTE)でないと最先端ではなくなっています。4G を使った通信は、4G 音声通話とネット通信が同時進行で使えるのがトレンドになりました。

 VoLTE は高速通信・高音質がウリです。ただし、同じ通信網で対応機種同士での通話でないと実現しません。つまり、手元のスマホが VoLTE 対応機種でも相手がガラケーだったり、ローカルな天狗山の頂上にいたりした場合は、自動的に 3G 回線での通話になってしまいます。それと異なるキャリア(通信網)間では VoLTE での通話はできません。かなり限られた条件での通話となります。

 こんな状態で 3G 回線を廃止してしまって大丈夫なんでしょうか? 現在 3G の廃止予定日を発表しているのは au だけです。au の 3G は CDMA2000 で、ドコモや Softbank の W-CDMA とは規格が異なります。早く次世代の 5G へ移行したいのはわかりますが、異なるキャリアとの通話を担保できるのか、一抹の不安がないでもありません。

 一旦 VoLTE で通話しようとしても、相手が同じフィールドに居なければ自動的に 3G 回線に落とされます。では 3G が廃止されてしまったら、どうなるんでしょう。5G がスタートするときには、おそらくこの辺の問題はクリアされているとは思いますが、ほとんどアナウンスがないのがもどかしいところです。

 スマホの更新時期は 5G スタートから2~3年後と予想しましたが、実際にはもう少し早くなるかもしれません。ドコモと SoftBank がどうするか次第です。3G 回線の廃止は各社の事情によるでしょうが、国際的な問題もあります。日本に来たら 3G 通信ができないでは、観光立国どころじゃないでしょう。いまは動静を見守るしかないのかもね。

2019/07/11(木)いまのスマホをいつまで使うか

 スマホにどっぷり浸かっている人から「まだガラケー使ってるの?」と言われることがあります。口に出さなくても目つきや態度でそう言いたいのがわかります。そんなときには「ガラケーとスマホの2台持ちなんだわね」と嘯くことにしています。

 ガラケーとの2台持ちは、キャリアの「テレほうだい」など従来からの通話プランを使い続けたい人がするのが一般的です。会社はケータイ、個人はスマホというケースもありそうです。キャリアメールを捨てられないという人もいるでしょう。

 個人的にはどれも当てはまらないから、2台持ちする意味はなさそうです。ただ、時代に乗り遅れないうちにスマホとやらをちょっと使ってみたい気がしただけです。そのうちスマホがなければ無人のコンビニに入れてもらえない時代がくるかもしれません。(半分冗談、半分本気)

 いずれいま使っているガラケーがダメになるときがきます。そのときにすぐに乗り換えできるよう DSDS 機にしました。現在は SMS 付データ SIM が1枚挿してあるだけです。私のガラケーはいわゆる「銀 SIM 」 (SoftBank) です。いざとなれば SIM パンチで切り抜けばすぐに使えます。

 スマホを持っててそれで通話できないのはシャクだから、月々 100 円で IP 電話の契約をしました。ケータイを忘れたときはスマホから電話ができます。個人的には、電話やネットなどの通信はライフラインという考え方で、固定電話は解約せずにそのままにしてあります。体は一つなのに電話が3つ。でもすべて回線網が違います。

 新しい通信規格の 5G がスタートしようとしています。当面 4G は残るとして、おそらく 3G はなくなると思います。そうなると私のガラケーは使えなくなります。本体や電池の寿命はまだでも通信網がなくなってしまえばそれまでです。SoftBank は未発表ですが、au は 2022 年3月末で終了と発表しています。au の 3G は規格が違うけどね。

 ドコモは 2020 年代中のどこかで…、といったニュアンスです。たぶん au よりは遅いと思いますが、それほど期間をおかずに終了するものと予想されます。SoftBank も同様でしょう。2~3年は大丈夫だがそれ以降はわからないと考えて差し支えなさそうです。

 スマホは 3G と 4G に対応しています。MNP で通話 SIM を替えれば使い続けられます。OS のバージョンがどこまで更新できるかなど、スマホ独自の問題はありますが、ガラケーより先に使えなくなることはないでしょう。スマホの更新を検討するのは 5G がスタートしてから2~3年先ですかね。
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