2009/02/06(金)印画紙とプリント用紙
日本の住宅事情では、マイ暗室は道楽の極みです。運よく残っていても、激しい弾圧にさらされて、いま頃は物置でしょうね。(モノクロ写真の愛好家は隠れキリシタンか!)
その点、デジタル写真の画像処理は、明室でパソコンです。パソコンもプリンターもほかに使い道があるから、暗室みたいに「弾圧」の対象になることはありません。
印画紙と現像液が、印刷用紙とインクに替わるので、いくぶん勝手が違いますが、写真をプリントすることに変わりはないはずです。紙とインクの組合せで、プリント結果が違ってくるのは、印画紙と同じですね。
インクジェットプリンターは、使う紙と印刷モードの設定で、プリント結果が大きく変わります。たまに設定を間違えて、とんでもない色調になることがあるから、紙の選択が重要な要素だということがわかります。
メーカー指定の専用紙と、それ用の印刷モードの組み合わせがベストかというと、そうでもないようです。あのプリンターには他社のこのペーパーがいい・・といった裏情報が飛び交う世界です。
印刷する紙は、メーカーの「純正品」である必要はありません。また、他社のも含めてインクジェット紙である必要もありません。紙でも布でも、プリンターに通る薄い素材なら何でもいいわけです。
和紙なんか、おもしろそうです。表面の独特のテクスチャーは、印画紙では得られません。(アートエマルジョンを塗る手もあるけどね)
「酸化セリウム」の先生の御曹司は、エアーマット・スプレーで事前に加工した紙を使ってプリントしていました。独特のザラザラ感がモノクロ画像によくマッチしています。
スプレーを吹く前に余白部分をマスキングして、画像の部分だけを表面加工すれば、ネタバレしなくて済んだのに・・・
お父上もそんなことを言ってました。セガレはどうやら職人気質ではないようです。