2009/09/11(金)超微粒子フィルム
マイクロフィルムを使う機械は、リーダープリンターです。135サイズと 16mmサイズの2種類が主流です。ミノルタは、この分野でのシェアが高く、現在でもコニカミノルタからデジタル式のマイクロリーダープリンターが出ています。
一般ユーザーが入手しやすいコピーフィルムは、FUJIFILMのミニコピーHRⅡです。135サイズの36EXなら、フィルム式の一眼レフカメラで撮影できます。
このフィルムは、100本単位での出荷となりますが、ヨドバシなどでは1本単位にバラして販売しています。以前は 100ft巻で、パーフォレーション有りと無しがありました。穴ナシは製造中止になったので、現在は パーフォレーション有りだけです。
ミニコピーは、一般のフィルムとはかなり異なります。まず感度が低いことです。複写用だから、感色性はタングステン光を基準にしていて、露光指数は EI 40程度です。デーライトならさらに実効感度は低くなります。
その代わり、超微粒子の原板が得られます。高コントラストチャートを使ったデータでは、1mmあたりの解像力は 850本と公表されています。
これだけの解像力をデジタル撮像板に求めると、1mmあたり 1700pixel 必要だから、135フルで 25億画素という とんでもない数字になります。(あくまで理論値ですが・・)
誰しも一度は試しに使ってみたい誘惑にかられます。でも、手軽に常用できるフィルムではありません。
モノクロフィルムなので、カラーネガ現像機には流せません。間違えて流したら、タンクの薬液がパーになります。街のDP店に現像を依頼するのは、事故のもとです。
きちんと「モノクロ現像で…」と伝えればいいように思いがちですが、普通のモノクロ現像液では現像できません。もし誤って現像したら、ほとんど画像がない状態で戻ってくるはずです。ミニコピーは「コピナール」という専用の現像液を使います。
ミニコピーの現像をする写真店は、ほとんどないと思います。大学や病院に出入りしている店なら、専用現像を請け負っていた可能性があります。しかし、いまでもやっているところは、まずないでしょうね。
このフィルムは、自分で現像することが前提となります。(続く)