2009/09/16(水)銀塩材料の現状
まだ結構 残ってますね。フィルムで最近中止になったのは、プロ用の NH と NL くらいです。「在庫終了次第、販売終了」となっています。
NLは、ネガのタングステンタイプです。コマーシャルスタジオではなくて、主に写真館で使われていました。タングステン照明の写真館というのは、いまでは珍しい存在です。
初代ベルビアは、今春発表の Velvia 50 に切り替えです。すでにブローニーとシートフィルムは切り替わり、135は「在庫がなくなり次第」となっています。
コダクロームを駆逐したフィルムだけに、単純に製造中止とはいかなかったようです。いまでもリバーサル愛好家のなかには「ベルビア党」がいます。
高コントラストチャートで 160本/mm、低コントラストで 80本/mmという解像力は、モノクロフィルムに近い数値です。(ネオパン100 ACROSは、それそぞれ 200本/mm・60本/mm)
しかも色のりの濃いメリハリのある描写は、内式カプラーのリバーサルフィルムのなかでは特異な存在です。
強いて欠点を挙げれば、ISO感度が低いことと、シャドー部にマゼンタがのることです。何の変哲もない被写体が「作品」ぽく見えてしまうのも「欠点」のひとつでしょうか?
モノクロフィルムは、いまのところ健在です。ネオパンFが姿を消して以来、大きな変化はありません。印画紙の一部が終了になったくらいです。
バライタ紙のレンブラントVFは、2号を残して3号は終了です。VGフィルターで諧調変更できるから、大きな影響はないと思います。
コニカも三菱も白黒印画紙から撤退して、国内で残るのは FUJIFILMとORIENTALだけになりました。現在 「白黒印画紙」として売られている三菱の「月光」は、なんとインクジェット紙です。
紛らわしい表現は、やめてもらいたいですね。