2009/09/04(金)ミラーレスの「一眼」
デジカメは、撮像板の画像をリアルタイムで表示できます。ライブビューという機能ですが、それを「一眼」というなら、コンパクトタイプのデジカメも「一眼」には違いありません。
E-P1 を「一眼」と呼ぶのは、どうやらレンズ交換ができるから・・というのが根拠のようです。
カメラには「二眼レフ」というジャンルがありますが、ライカM7を「二眼」という人はいません。眼が一つか二つかではなく、ファインダーの構造を表わした言い方だからです。
そういう意味では、ライブビューできるデジカメは、すべて「一眼」です。マイクロフォーサーズだけが「一眼」を名乗るのは、どう考えても不自然です。
普及が一巡して伸びの止まったコンデジに対して、一眼レフはまだ成長が見込めます。無理やり「一眼」の仲間に割って入ることで、最軽量コンパクトという話題性を獲得しようという、メーカーの思惑が透けて見えます。
「一眼」という概念には自分も含まれる・・という言い分でしょうが、DSLR(デジタル・シングルレンズ・レフレックス)だったら、E-P1 は対象外です。最小最軽量とはなりません。
E-P1のような、一眼レフでないレンズ交換式のデジカメは、面白い存在だと思います。愛用のCONTAX G2がデジタルだったら・・と思うことがあります。G1/G2の実像式ファインダーはよくできていますが、パララックスの問題はクリアされていません。
デジタルならライブビュー機能で、一眼レフみたいな使い方が可能です。
それでも、こうしたミラーレスのカメラを「一眼」と表現するのは、誤解を招く原因になります。現に「一眼レフ E-P1」で検索すると、E-P1 を「一眼レフ」としているサイトが結構あります。カメラの知識がないひとや商魂たくましいサイトは、安易に拡大解釈(曲解?)している実態が見てとれます。
長年にわたって培ってきた「一眼」の概念を我田引水で利用するのは、往年の名機 PEN-F の名を汚すことになるのでは?
デザイン的にはよく似ていても、PEN-FとE-P1は、まったくの別物です。