2009/11/14(土)懐かしのプロ機材
表紙は、Leica M5とR3 ELECTRONICのイメージ写真、裏表紙は大判フジノンの広告です。銀塩写真全盛のころの写真機材が網羅されていて、懐かしいですね。
巻頭では、杉本直也・木村恵一・加藤春生の3氏が登場して、「プロ機材とは何だろう」というテーマで対談しています。
もともと何がプロ機材か?という基準はなく、「たまたまプロが使っているからプロ機材だ」という意見です。アマチュア用のものしかなくて、仕方なしに使っていても「プロ機材」になる・・ということです。
普通の本屋で売っている雑誌だから、購読者はプロよりもアマチュアのほうが多かったと思います。現に私の本棚にあるくらいです。
キヤノンの一眼レフは、F-1だけでなく、AE-1まで載っています。PENTAX MEなんかも・・・ さすがにコンパクトカメラは出てきませんが・・・
カメラや写真用品は工業生産品です。プロだけのために作っていたのではコスト高になります。アマチュアも購入する前提でないと、製品として成り立ちません。
昔、大御所の写真家がメーカーに、100万円出してもいいからと、特別仕様のカメラを作ってくれるよう頼んだ・・という話を聞きました。頼まれたほうは、100万円程度のお金をもらったくらいでは採算が合わない・・と こぼしていたそうです。
プロ仕様といっても、普通は量産品の中から精度が高いものを選んで提供するくらいのことです。報道関係者とアマチュアとでは、モータードライブのモーター音が違う・・ということはありましたが・・・
南極観測用などでは、修理室で油を抜くサービスをしているメーカーがあります。極寒の地だと、油が固まって作動しなくなることがあるからです。
どんなカメラでも、油抜きしたものは「プロ機材」でしょうね。