2009/11/13(金)ジナー社の社長講演
30年ほど前には、どちらもPENTAXの発売元・旭光学商事の特機部が扱っていました。当時は、ストロボのブロンカラーも旭光学の扱いでした。
ジナー社の社長がスイスから来るというので誘いが掛かり、講演を聴きに行ったことがあります。通訳を挟んでの講演でした。
話の内容は、ビューカメラの仕組とアオリです。いかにジナーのシステムが考え抜かれているか、熱弁を振るっていました。いかにも技術者といった、理路整然とした話しぶりでした。
とくにSinar Pのベースアオリには力が入っていました。トヨビューをはじめ、当時の多くのビューカメラはセンターアオリです。ティルトしたときに焦点移動するため、操作が最低でも2回以上必要でした。コツをつかめばベースアオリなら1~2回の操作でアオれます。
ジナーは、旧タイプのSinar Sからパーツが共通で使えます。Sinar Pのフロントフレームを簡易型にすればSinar C、リアフレームも簡易型にすればSinar Fとなります。普及機のFからスタートしても、一部のパーツを買い足すだけで、グレードアップできるのが魅力でした。
のちにPはP2にマイナーチェンジします。4x5から8x10にリアフレームを変更したときに少々無理があったのを、8x10専用のシステムを用意することで不便を解消しています。
一般的には、シルバーボディーがブラックボディーに変わって、映り込みしにくくなった程度に考えられているようです。(Sinar Pでも限定記念モデルにはブラックボディーのものがあります)
Sinar Pを手に入れたのは、P2発売以降です。カメラ愛好家が所有していたもので、ほとんど新品の状態でした。ジナーのコッホ社長から、アオリの伝授を仰いだ縁でしょうか?