2009/02/05(木)暗室を思い出すデジタル画像処理

 写真のデジタル化で、街の写真屋さんを利用する機会は少なくなりました。現像しなくても画像は見えるし、自宅でプリントすることもできます。

 銀塩写真では、撮影の目的によってフィルムを選択していました。アマチュアのなかには、フィルムの使い分けをしないひともいましたが、業務用途では必須の要素です。

 デジタルカメラは、撮影ごとに撮像板を入れ替えることはできません。CCDをCMOSに替えたりはできないわけです。自分が求める画像を得たいと思ったら、カメラ側の設定をいじる以外に、RAWモードで撮影して「現像」することになります。
 ある意味では、デジタル写真は、モノクロ写真の暗室処理に似ていますね。暗室にこもる代わりに、明室でパソコンです。

 「酸化セリウム」の先生の御曹司は、デジタルでモノクロ写真をやっています。オヤジは暗室で、セガレはパソコンで「現像」しています。うまい棲み分けですね。
 銀塩の暗室処理は歴史があるので、蓄積された技法の踏襲です。一方、デジタル画像処理は、まだ未開拓の部分があって、新しい技法を生み出す楽しみがあります。

 昨年暮れに訪問したときに、御曹司から新しい作品を見せてもらいました。まだ実験段階のプリントでしたが、紙の素材や画像データの処理方法をアレコレ変えていました。やってて面白いでしょうね。
 どんな素材、どんな技法を使おうと、最終的にはプリントされた画像の内容が一番大事です。自分なりのイメージを持っているから、そのうち大成するかもしれません。

 自宅の暗室はなくしてしまったし、ダーストの引伸機はもう手元にありません。もう一度昔の暗室時代を思い出して、パソコンでモノクロのデジタル写真でもやってみますかね。
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