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2012年04月11日の記事

2012/04/11(水)CONTAXブランドの復活は?

 京セラがカメラ事業から撤退して、CONTAX ブランドは一旦姿を消す形となりました。CONTAX はカールツァイス財団が持つカメラのブランドです。レンズはもちろんツァイスです。

 レンズの生産を請け負う日本のコシナが、カールツァイスのカメラブランドを使っています。Zeiss Ikon(ツァイス・イコン)です。なぜか CONTAX ではありません。
 Zeiss Ikon は、カメラブランドというよりは、いろんなブランドを抱えるメーカー名です。Zeiss Ikon が作ったレンジファインダー機が Contax でした。今回そうしなかったのは、マウント規格がライカ M 互換の ZM マウントだからでしょうか?(なにか怪しい)

 カールツァイスにしても京セラにしても、CONTAX 事業には特別な思い入れがあったと推察します。645 と N シリーズの規格やシステムには、かなりの開発費を投入したはずです。自信をもって世に送り出したのに、回収することなく頓挫してしまいました。
 もう一度、ほかとのコラボで、別の規格を採用して復活させるのは、ツァイスにとっては重荷です。京セラにしても、コストをかけて開発してきたのに、未回収のまま放棄するのは辛い話です。

 今年は2年に一度のフォトキナが開催される年です。ヨーロッパ勢の動きから目が離せない状況が、ここしばらく続きそうです。とくにマークしたいのは、ツァイス、ライカ、ハッセルの御三家です。
 いずれのメーカーも日本企業とのコラボでは実績があります。ツァイスはソニーとコシナ、ライカはパナソニック、ハッセルは富士フイルム。水面下では、さらに複雑な関係が絡んでいます。

 CONTAX ブランドの安易な復活はないと思います。それだけカールツァイスの CONTAX ブランドに対する拘りが強いと推察するからです。ヤシカも京セラも、カールツァイスとの考え方の違いには手を焼いたみたいです。でも、いちばん往生したのは、文化の違う日本企業と組んだツァイスのほうだったのでは?
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