2012/04/06(金)CD レーベルの写真

 CD ケースのカバージャケットは、真四角に近いサイズですが、LP レコードに比べると、ずいぶん小さいですね。壁に飾って観賞するには物足りない大きさです。
 CD レーベルはカバージャケットに近い大きさですが、こちらは丸です。一般の撮影で円形のフォーマットを使うのは、360°全周タイプの魚眼レンズの写真くらいです。

 結婚式の写真データを保存する CD-R のレーベル(ラベル)を何種類か作ったことがあります。真ん丸の写真というのは難しいですね。スクエアサイズに収まる写真なら何でも使えるかというと、とんでもない話です。四隅がカットされると絵にならない写真が続出です。
 それと、真ん中にポッカリ空いた穴が鬼門でした。
 
 レーベル印刷には、インクジェットプリンターで直接刷るやり方と、ラベル紙に印刷してから貼り込む方法があります。
 EPSON PM-4000PX は顔料系で、水濡れには強いものの、直接刷ると印刷濃度が出ませんでした。仕方がないのでラベル紙に印刷しました。ラベル紙は中心近くまで画が刷れます。

 プリンタブルの CD-R や DVD-R には、穴ぎりぎりまで印刷できるタイプもあります。直接印刷できるなら、こちらのタイプを推奨します。ラベル紙を貼る方式は、スロットインタイプのドライブで引っ掛る可能性があるからです。

 どちらの方法でも中央に空いた直径 15mm の穴だけは、どうしようもありません。ここに人の顔がきたり、写真のヘソが重なったりしたらアウトです。全体を写真で埋めようとせずに、上下左右どちらかに寄せておいて、空いた空間に文字を入れるなど、ちょっとした工夫が必要です。

 限られた空間で勝負するというのは、究極の世界です。「酸化セリウム」の先生が、レコードのジャケットに拘る気持ちがわかるような気がします。

2012/04/05(木)レコードジャケットの写真

 スクエアサイズの写真といえばレコードジャケット。レコードジャケットといえば「酸化セリウム」の先生です。彼がコツコツ集めたジャズレコードのコレクションは、かなりのもんです。

 ジャズレコードは、音楽を聴くだけではなくて、ジャケットのデザインを鑑賞するものでもある・・というのが先生の持論です。レコード制作に関わる写真家の存在を軽視してはいけないとも・・・
 カバーの写真やデザインで、そのレコードの価値が変わると言います。いかにもジャズ好きの写真家らしい言い分ですね。

 いまどきの若者に「LP」と言っても意味が通じないことがあります。レコード自体を見たことがない人すらいます。テレビにわざわざ「カラー」をつけて、カラーテレビと言う世代でないと、レコードを知らないかも?
 音楽を供給する媒体は、CD からオンラインへと移行しつつあります。CD のジャケットもそのうち必要なくなるかもしれません。

 CD ケースにはまるフロントカバーは、縦 119.5mm、横 120.5mm です。バックカバーは、縦 117.5mm、横 150mm(138mm+厚み)と横幅が大きくなります。CD ケースの厚みが左右に加わるからです。
 インクジェットプリンターで出力すれば、自宅で簡単に自作できますが、写真の印画紙を使うことも可能です。ミニラボ店が扱う印画紙サイズに近いからです。

 L 判用のロール印画紙は、縦送り用は 89mm 幅、横送り用は 127mm 幅です。89mm 幅は送り幅を変えて、パノラマや APS の HV サイズと兼用するときに使います。127mm 幅は 2L(127x178mm)と兼用です。このサイズは、どこのミニラボ店にもあるはずです。
 E 判用のロール印画紙は、117mm か 120mm 幅です。地方自治体の工事写真に使われていました。日本独特の規格だったこともあり、いまでも使っている店は、あまりないかもしれません。

 ロール印画紙の送り幅は、ミリ単位で任意に設定できます。CD レーベルの出力に理解のあるミニラボ店なら、新しいチャンネルを作ってくれると思いますが・・・

2012/04/04(水)普及しなかったスクエアサイズ

 初めて使ったカメラ、マミヤスケッチは、原板が 24x24mm のスクエアサイズという変り種でした。プリントはもちろん真四角で仕上がってきます。当時はモノクロ写真が主流でした。
 写真屋のおじさんに「切らないでね」と頼んでおくと、余白のついたまま渡してくれました。コメントを書くのに便利です。店も切る手間が省けて、よかったのでは?

 それでも真四角の写真は小さく見えて貧相でした。当時の印画紙サイズは、大名刺(6.5x9cm)か 30 切(7.6x11.2cm)だったと思います。大手札(9x13cm)は高価でした。
 原板の小さいハーフ判のほうが、印画紙いっぱいに大きくプリントされるのは、なんか変な感じでした。いまの世なら「カワイイ!」ということになるんでしょうが、当時はスクエアサイズが普及する素地はなかったですね。

 35mm フィルムの送り幅を変える試みは、ほかにもいくつかありました。ニコンが初期のレンジファインダー機で、24x32mm や 24x34mm の独自規格を採用したのは、愛好家の間では知られた話です。もし S2 を出す時点で 24x36mm のライカ判にしていなかったら、S シリーズはあれほど売れなかっただろうと言われています。
 ネガキャリアやスライドマウントの問題があって、フィルム原板のフォーマットサイズがスタンダードでないのは、普及を阻害する要因となりました。

 その点デジタルカメラは、撮像素子のフォーマットサイズは比較的自由です。とくにコンデジはレンズが変えられないので、撮像センサーが何分の1インチだろうが、一般の人には関心のない話です。

 ブログなどに載せるのにちょうどいいと、スクエアサイズの画像が見直される傾向があるようです。正方形のマスは、縦位置でも横位置の画像でも対応できます。そして、そのマスに一番大きく表示できるのはスクエアサイズです。
 デジカメの出力メニューにスクエアサイズが定番化される可能性は、十分ありそうです。
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