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2009年04月18日の記事

2009/04/18(土)小型のネガ現像機

 フィルムの需要が激減して、1日数十本の処理本数がある写真店は、ほとんどなくなりました。どの店もネガ現像機の薬品管理には苦労しています。

 知り合いの写真店は、最盛期には1時間に100本も処理できる現像機を使っていました。数百本のフィルムを処理するには、大型機が必要でした。
 その後、処理本数が減って、1時間50本の中型機に替えました。いまでは1時間26本の小型機を使っています。隔世の感があります。

 大量に処理できる機械は、母液タンクの容量が大きいので、たくさん処理しないと母液が回転不良を起こし、薬液が疲弊してしまいます。
 廃業した写真店のネガ現像機を安く譲り受けたり、支店を閉めたときに機械を移設したりして、タンク容量の小さなものに切り替えてきました。それでも、もう限界です。

 現像機の世界的トップメーカー・ノーリツ鋼機(本社・和歌山市)から、1時間14本という小型のネガ現像機が出ています。QSF-T15LVです。
 もともとQSF-T15は、米国向けのモデルとして開発されました。日本の市場では売れないだろうと思われていましたが、ここへきて需要が出てきたのか、改良型がホームページでも紹介されています。

 「処理量が少なくても ケミカル管理可能」というのがキャッチコピーです。最低処理量が1日6本以上といいます。いまの写真店の処理量に近い数字です。
 処理能力が少ない・・といっても、スピードが遅いわけではありません。従来のQSF-Vシリーズが、2レーンだったのに対し、1レーンになっています。同時に2本流せないから、処理量が約半分になっているわけです。
 母液タンクの幅が2本分から1本分に狭くなれば、母液の量は少なくて済みます。少ない処理本数でも液の回転率が上がります。

 初期型のQSF-T15をT15LVに改造可能だそうです。タンク容量が小さくなったみたいですが、初期のT15を使っている店は少ないでしょうね。
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