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2012年08月24日の記事

2012/08/24(金)本物のパノラマ写真

 フィルム式の一眼レフには、パノラマサイズの切り替えがついた機種があります。さすがにフラッグシップ機にはついていませんでしたが、中級機にはありました。パノラマモードにすると、フィルム面の上下に遮光板が入り、ファインダーに表示が出ます。

 個人的には、パノラマモードは使ったことがほとんどありませんでした。わざわざ遮光しなくても、中央部分だけトリミングすれば済む話です。行きつけの写真屋さんで、「このコマをパノラマで」と言えば、そのようにプリントしてくれます。パノラマ画面で撮っておけば、L 判で同時プリントするときに自動判断でパスされるだけのことです。

 トリミングが中央基準だけでなくて、上下にシフトできるといいのですが、プリンターの機構上、そういうわけにはいかないようです。パノラマでプリントするつもりだと、そのような構図で撮るから、L 判のプリントはたいてい無駄になります。同プリの L 判を自動的にパスする仕組みは、全く無意味というわけではないかもしれません。

 レンズをスイングさせて広い範囲を撮影するパノラマ専用機がありました。カメラ全体を回転させるわけではないので、角度的には 150°くらいが限度ですが、こちらはれっきとしたパノラマ写真です。
 ただし、この原板はミニラボ機には掛かりません。フルサイズよりも送り幅が長いからです。中判用の引伸機を使って手焼きすることになります。

 現在はデジタル画像処理で、水平方向に何枚か撮り分けた画像を簡単につなぎ合わせることができます。それをカメラが自動的にこなす「スイングパノラマ」という機能も現れました。カメラを水平方向に振るだけで、自動的にパノラマ写真が撮影できます。
 カメラの持つ写角よりも広い範囲が写せるから、上下遮光の簡易式と違い、本格的なパノラマです。
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