2012/08/05(日)一眼レフがニッキュッパ

 昔からステータスとして持つカメラは一眼レフでした。いまと違って大卒の初任給が1万円あるかないかの時代に、標準レンズ付きで数万円のカメラを買い、何万円もする交換レンズを揃えるのは、一般庶民にはちょっとした道楽でした。

 そんな中で、低価格を売りにしていた一眼レフがありました。ペトリです。主に海外向けに輸出されていましたが、国内でも販売されました。2万円台前半だったと思います。カメラ雑誌で、写真家・秋山庄太郎氏がカメラを手に、「一眼レフでこの価格はまいった!」と宣伝していたのを覚えています。
 大御所の庄太郎先生が使うカメラでないことは、誰の目にも明らかです。販路のある一部の地域を除いて、あまり売れなかったと聞いています。

 時代は変わって、AF 一眼レフがダブルズームセットで売られるようになると、激烈な価格競争に突入します。一眼各社の普及機に、交換レンズメーカーのズーム2本をセットするのが一般的な売り方でした。カメラバッグまで付いて、39,800 円が相場です。最後には 29,800 円なんて目玉企画まで登場しました。ズーム2本付きだから、昔のペトリもビックリの激安です。

 こうした販売方法は、一眼レフの普及には寄与したものの、メーカーとしてはビジネス的に魅力のないものでした。とくに交換レンズメーカーは、作っても作っても利益が出ない状態だったと言います。
 無理して安売りした挙句、利益源であるはずの交換レンズが追加で売れないというジレンマに陥ります。業界全体にとって、よい結果にはなりませんでした。

 そんな反省からか、デジタル一眼レフは高値安定が続いています。一部の普及機では、キットレンズ付きとボディー単体との価格差がないケースも見受けられますが、本体側で利益が確保できているからでしょう。
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