2012/10/29(月)インド人はニコンがお好き?

 世界中に製品を輸出している日本のカメラメーカーには、強い地域と弱い地域があります。この前テレビで紹介していたインド市場では、一眼レフはニコンの人気がダントツのようです。家電量販店ではなく、カメラ専門店が販売窓口になっているのは、銀塩時代の日本みたいで懐かしい想いです。

 ヤシカを吸収した京セラが自社ブランドのカメラを出したときに、インドとブラジルはヤシカブランドでないと売れない、なんて話を聞いた記憶があります。ブラジルはヤシカの工場があったからわかりますが、インドでヤシカブランドが圧倒的に強かったのは、なぜでしょうね。

 インドは写真を大事にする国で、写真のクォリティーが高いそうです。インド人のパスポートを見た写真館の大先生が、「わしもあんな写真が撮りたい!」と言っていたのを覚えています。眼が覚めるようなモノクロの肖像写真だったとか・・・
 街頭で記念写真を撮る商売が盛んな国です。当時、街頭写真家が使っていたのは二眼レフが主流でした。ブローニーフィルムだから画質は良かったと思います。そのカメラがヤシカのマット 124G だったのではないかと推察します。前時代的で価格の安いカメラでしたが、よく写りました。

 テレビ番組でも観光地で記念写真を撮る商売が盛んだと紹介していました。いまはニコンのデジタル一眼レフにエプソンのプリンターです。街頭写真家が使っているカメラが、プロが使う良いカメラという認識なのかもしれませんね。
 一般消費者の目に触れる機会が多いし、カメラマンの数も尋常じゃないみたいです。インドの写真文化の一角を形成していると言ってもいいでしょう。

 何年か前にインドに行ったときに、「いまやインド人と携帯電話は切っても切れない関係だ」という話を聞かされました。当然いまならスマホも普及しつつあるところでしょう。ケータイのカメラ機能がよくなっても、街頭写真家はやっていけるのでしょうか?
 たぶん大丈夫でしょう。街頭写真に中判カメラを使っていたお国柄です。インド人の写真に求めるクォリティーの高さは、おそらく日本人以上だと思います。

 その役目をニコンのデジタル一眼レフが引き継いだわけです。インド人のカメラマンは日本製品のおかげとか言ってましたが、ニコンにしてみればインド人さまさまでしょうね。
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