2012/06/09(土)画素数を出力サイズで表示する

 プロやアドアマ層を対象にしたハイエンド機は、画素数表示のままでいいでしょうが、一般消費者向けの普及機は、画素数ではなくて出力サイズで表示したほうが親切だと思います。画素数が多いほど高画質だと勘違いしている人が多いからです。

 出力の解像度をいくつに設定するか?ですが、一般家庭に普及しているインクジェットプリンターが A4 までとして、300dpi も見ておけば十分でしょう。2L 以下を 350dpi にするとか、B4 以上は 240dpi にするなど、観賞距離を考慮した設定にしておけば、より現実的です。

 そうなると、いままで何でも最高画素数で撮っていた人や、あてずっぽうで画質を設定していた人は、考え方を変えると思います。A4 プリンターしか持っていないのに、2400 万画素(A2)で撮る必要はないし、L 判程度にしか出力しない人は、画素数を落として心置きなくスーパーファインモードを選択するでしょう。

 せっかく高画素のカメラを買ったのに、画素数を落として使うなんて、それなりのメリットがないとユーザーは納得しないかもしれません。そのメリットのひとつが、前回話題にしたズーム領域の拡大です。
 これに似た方式は、電子テレコンやスマートズームなどの形ですでに実用化されています。それをもっと意識的、積極的に推し進めようという提案です。

 あとは連写性能ですね。画素数を落とせばデータ処理量が少なくなって、連写速度が上げられます。世の中には「秒間何コマ」とかいうのにやたらと拘る人がいますが、動きの早い被写体(例えばゴルフのスイングなど)は、秒間 10 コマ程度では捉えきれません。
 α57 のカタログでは、「テレコン高速連写」のサンプル写真に少年サッカーを使っていました。秒間 12 コマだとちょうどいい被写体かもしれません。それでもハイエンド機並みの連写性能が体験できます。

 連写速度に拘る人の狙いは、ヘタな鉄砲もなんとやら・・・ですかね。ムービーの画質が 4K2K になれば、連射速度を云々する必要はなくなるでしょう。
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