2012/06/01(金)6月1日は「写真の日」
今日一日は写真について考えてみることにします。
発明当時のように実験室でネチネチやっていたのでは、普及はおぼつきません。写真が普及したのは、乾板フィルムが量産されるようになってからです。カメラ・フィルム・現像処理がシステム化され、産業化されることで、社会生活に欠かせないものへと発展しました。牽引役になったのが、あのコダック社です。
人気スターの写真を「プロマイド」と言います。印画紙のブロマイド紙と関係があるのでしょうか? 「Pu」と「Bu」とどちらの発音が正しいのか調べてみました。
「プ(Pu)ロマイド」は、東京・浅草のマルベル堂が考えた造語なんだそうです。商品名を出さないようにと、NHK などが「ブ(Bu)ロマイド」という表現にしたために、混同されて使われるようになったとか・・・
いずれにしても「プロマイド」は、本物の印画紙を使ったスターの写真を意味します。印刷物はプロマイドとは言わないそうです。本物の写真には、特別な価値感がありました。
写真のデジタル化で、個人の写真まで印刷物になりました。マルベル堂は、いまでも営業していますが、きっと印画紙を使った「本物の写真」だけを扱っているんでしょうね。
生活の中で、本物の写真を云々する意味合いは薄れています。銀塩素材が、すべての面で優位とは言えなくなってきたからです。耐久性(とくに耐水性)については、印画紙より優秀な素材があるし、褪色に強いインクも現われました。印画紙は、現像液の処分を考えると、公害問題すら抱えているのが実状です。
環境保護や省資源の観点からいうと、紙に出力しないデジタル化された元データのままがいいのかもしれません。保管や表示には電力が要りますが、電気が太陽光や風力で賄えるようになれば、これがいちばんエコな方法です。